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記者会見

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『罪の手ざわり』来日記者会見

2014-04-05 更新

ジャ・ジャンクー監督&チャオ・タオ

罪の手ざわりtsumi

配給:ビターズ・エンド、オフィス北野
5月31日(土)より Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
© 2013 BANDAI VISUAL, BITTERS END, OFFICE KITANO

 名匠ジャ・ジャンクーが、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞(グランプリ)を受賞した『長江哀歌』(06)以来7年ぶりに手がけた長編劇映画『罪の手ざわり』。この度、公開を記念して、監督・脚本のジャ・ジャンクーと監督のミューズとして監督第2作『プラットホーム』(00)以降、『長江哀歌』(06)、『四川のうた』(08)など全ての作品に出演しているチャオ・タオが来日し、4月2日(水)に2人揃って記者会見に出席した。

 ジャ・ジャンクー監督の来日は、劇場公開作品のプロモーションとしては『四川のうた』以来5年ぶり、チャオ・タオは女優として、また劇場公開作品のプロモーションとしての来日は今回が初となる。この大変貴重な2人の来日に、会見当日は多くの報道陣が駆けつけ、監督とチャオ・タオも感慨深い表情を見せていた。

 本作は、第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されるや、画力の強さ、構成の素晴らしさ、社会性と娯楽性豊かな物語で観客を圧倒。上映に駆けつけたトニー・レオンが上映後にスタンディング・オベーションで「とっても素晴らしかった!」と称賛を贈り、同じく公式上映で同作を鑑賞したチャン・ツィイーが「映画の新しい力を示してくれた」というコメントを寄せたほか、審査員長のスピルバーグやアン・リーらも絶賛の言葉を連ね、見事脚本賞を受賞した。


MC: まずは、一言ずつご挨拶をお願いします。

チャオ・タオ: 今回の私たちの映画『罪の手ざわり』が日本で公開することになりまして、本当に嬉しく思います。今回の記者会見で皆さんとお会いできて、大変光栄に存じます。ありがとうございます。

ジャ・ジャンクー: 新しい作品がこうやって日本で上映できることをとても嬉しく思います。本作は私個人にとって非常に大事な作品で、新しいチャレンジをした作品です。皆さまに本当に感謝しています。ありがとうございます。

MC: カンヌ映画祭で本作は脚本賞を受賞したのですが、その際に、審査員長のスピルバーグ監督は「何てパワフル! 感動した。この作品とジャ・ジャンクーに敬意を表したい」とコメントしました。また審査員からは、「実際の事件を基に描きながら、罪を犯した彼らに共感できるように描かれている。そこに監督の勇気を感じ、また世界の人が考えさせる」と評されました。実際の中国の事件を基にしたこの映画が、世界中の多くの人の共感を得ていることについてどう思われますか。

tsumiジャ・ジャンクー: この作品が、去年の5月にカンヌ映画祭で脚本賞をもらったということを、私はとても光栄に思っています。その後、この映画祭をきっかけとして、40ヵ国以上の国にこの映画を買っていただき、多くの方に観ていただけるということは、カンヌ映画祭があったからだと思います。
 私は4つのストーリーの4人の人物に軸を置いてこの映画を作りました。それには、中国のTwitterであるWeibo(微博)の力もありました。それだけ、私たちが人と人との繋がりがインターネットを通じて変わってきているということです。そうした映画を、中国に関わらず世界の人が受け入れてくれたことを大変光栄に思います。私は映画を通じて人々の気持ちが繋がることができることを信じています。

チャオ・タオ: この作品に出させてもらった俳優の1人として、この作品でカンヌの最優秀脚本賞を頂いたということに、本当に喜んでいますし大変光栄に存じております。
 ジャ・ジャンクー監督とは、この十年来ずっと一緒に映画を作ってきましたけど、いつも映画ができる度に、様々な国の様々な映画祭に参加することができて、各地の多くの映画好きの皆さまと一緒にこうしてお目にかかれて、意見を交流することができることを、私はとてもうれしく感じています。

tsumiMC: 監督にとって初のバイオレンスとなるこの映画を通して伝えたかったことは何ですか。

ジャ・ジャンクー: 僕はこの映画を通して、自分たちの生活の中から暴力がなくなってほしいと思います。それがなくなることを願ってこの映画を撮りました。しかし一方で、この登場人物たちが暴力に対し、暴力で立ち向かった、声をあげた人の気持ちも尊重します。ただ、それは暴力ではなくてもできると思います。それを僕は「映画」でやっていきたいと思っています。


(オフィシャル素材提供)



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