インタビュー・記者会見等、映画の“いま”をリポート!

Cinema Factory

Cinema Flash





広告募集中

このサイトをご覧になるには、Windows Media Playerが必要です。
Windows Madia Player ダウンロード
Windows Media Playerをダウンロードする

作品紹介

トップページ > 作品紹介 はじまりのみち

2013-05-18 更新


はじまりのみちhajimari
© 2013「はじまりのみち」製作委員会

イントロダクション

 『二十四の瞳』、『喜びも悲しみも幾歳月』、『楢山節考』など数々のヒット作を生み出し、盟友・黒澤 明監督と共に、国民の人気と評価を二分した監督・木下惠介。木下惠介生誕100年となった2012年。これを機に、同年のカンヌ国際映画祭、ヴェネチア国際映画祭での旧作デジタルリマスター版上映、更に本年2月には、ベルリン国際映画祭での五作品のニュープリント上映を果たすなど、日本国内に止まらず、世界各地で木下惠介を再評価する機運が今なお高まっております。この記念すべき節目に、映画『はじまりのみち』が製作され、この度完成を迎えました。

hajimari 差別や暴力、戦争を憎み、人間の醜さや美しさ、強さと弱さをありのまま肯定し、深い愛情をもって見つめ続けた木下の原点とは一体なんだったのか。そこから浮かび上がったのは、息子に盲目的な愛情を注いだ、母・たまの姿でした。

 本作では、戦中、木下が病気で倒れた母を疎開させるために、兄と便利屋と共に、一台には寝たきりの母を乗せて、もう一台には身回りの品を乗せて、二台のリヤカーで山越えをした、という実話を軸に、血気盛んな映画青年として軍部に睨まれ、松竹を一時離れるきっかけとなった『陸軍』の製作時のエピソードを回想形式で盛り込みながら、子を想う母と母を想う子の真実の愛の物語を描き出します。

 監督は、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』や『河童のクゥと 夏休み』など多くのアニメーションを手掛け、国内外で高い評価を得ている原 恵一。木下を敬愛し、熱烈なファンであることでも知られる原の、初めての実写映画監督作品となります。

 そして注目のキャスティングは、木下惠介役に加瀬 亮。母・たま役に田中裕子。そして惠介の兄・敏三役にはユースケ・サンタマリア、便利屋は濱田 岳という日本映画界屈指の実力派俳優が集結。更に斉木しげる、光石研、濱田マリ、大杉漣ほか個性溢れるキャストが勢ぞろいしました。

ストーリー

 時は戦中。映画界に政府から戦意高揚の国策映画づくりが要求された時代。木下惠介が昭和19年に監督した『陸軍』は、その役割を果たしていないとして当局から睨まれ、次の映画の製作を中止にさせられてしまう。

hajimari 夢を失った木下は松竹に辞表を提出、病気で倒れた母、たまが療養している浜松市の気賀に向かう。失意の中、たまに「これからは木下惠介から本名の木下正吉に戻る」と告げる惠介。戦局はいよいよ悪化の一途をたどり、気賀も安心の場所ではなくなる。惠介は、山間の気田に疎開することを決め、その夏、一台のリヤカーに寝たままの母を、もう一台には身の回り品を乗せ、兄と、頼んだ「便利屋さん」と自分の3人で、夜中の12時に気賀を出発し山越えをする。17時間歩き通し、激しい雨の中リヤカーを引く3人。ようやく見つけた宿で、母の顔の泥をぬぐう惠介。

 疎開先に落ち着いて数日後、たまは不自由な体で惠介に手紙を書く。そこにはたどたどしい字で「また、木下惠介の映画が観たい」と書かれていた。


(2013年、日本)

キャスト&スタッフ

監督・脚本:原 恵一
出演:加瀬 亮、田中裕子、濱田 岳、ユースケ・サンタマリア、斉木しげる、光石 研、濱田マリ、大杉 漣ほか

配給
松竹
2013年6月1日(土) 全国公開

オフィシャルサイト
http://www.shochiku.co.jp/kinoshita/hajimarinomichi/

関連記事
特別シンポジウム

Page Top