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『カルテット!人生のオペラハウス』ジャパンプレミア

2013-04-13 更新

ダスティン・ホフマン、中丸三千繪、シニア合唱団「ムジカおさらぎ」

カルテット!人生のオペラハウスquartet

配給:ギャガ
4月19日(金)より TOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマ 他 全国順次公開
© Headline Pictures (Quartet) Limited and the British Broadcasting Corporation 2012

 本年度、第70回ゴールデン・グローブ賞でマギー・スミスが主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネートされ話題となり、さらに2度のアカデミー賞主演男優賞に輝いた名優ダスティン・ホフマンが満を持して監督に挑戦した作品ということでも注目が集まっている『カルテット!人生のオペラハウス』。

 この度、4月19日(金)からの日本公開を前に、ダスティン・ホフマンが公式では21年ぶり、さらに監督としては初めて来日。4月8日(月)には、本作にちなんで圧巻の100人のシニア合唱団や日本を代表するオペラ歌手・中丸三千繪をゲストに迎えた「歌う!ジャパンプレミア」が開催された。

◆プレミアイベント

 1. シニア合唱団「ムジカおさらぎ」(平均年齢77.4歳)100名による「乾杯の歌」(劇中のテーマ曲)披露
 2. ソプラノオペラ歌手・中丸三千繪による「歌に生き、恋に生き」(劇中使用曲)披露
 3. ダスティン・ホフマン登壇

◆ダスティン・ホフマン監督コメント

 この映画に関わり始めて3年たちます。この映画のプロモーションは既に終わったかな……と思っていましたが、このような素晴らしい歓迎を受けて、もっともっとこの映画が広がれば良いなと思います。

quartet シニア合唱団のみなさんも、本当にみなさん素晴らしかったです。今回歌ってくださった「乾杯の歌」でこの映画もスタートします。舞台袖でみなさんの歌を聴かせていただきましたが、ちょっと悲しくなったことが一つ。みなさんの中で一番歳をとっているのが僕だということに気がついたことです。(笑)。会場に来てくれた皆さんの顔を覚えていますよ。『卒業』のころからいらっしゃってると思いますので(笑)。本当に時間が経つのは早いものだと感じます。

 昔から監督には興味があったのですが、少し勇気がなかったというか、恐怖感もありましたし、なかなかチャンスもありませんでした。たまたま、エマ・トンプソンと共演した映画を撮影していたとき、カメラマンが脚本をもってきて、「監督が抜けてしまったのだけど興味ない?」と言われたのです。脚本を読むととても感動して、監督をやるべきか迷いましたが、妻に相談したら、「監督しないのならばあなたと離婚するわ」と言われました(笑)。僕も、この映画『カルテット!人生のオペラハウス』が成功しなかったら、僕が妻と離婚するよ、という条件でした。

quartet 本作の脚本を与えられたとき、マギー・スミスとトム・コートネイの二人はキャストが決まっていました。それから他のキャストを選ぶ時には、彼らを脇役ではなく前面に出したかったのです。この映画の精神はそこにあります。実際のオペラ・シンガーや、音楽家を起用したいと強く希望し、実際にジャズ・トランぺッターなど出演してくれました。しかし、20年間誰も彼らに仕事を与えなかったのです。日本では違うかもしれませんが、西洋やアメリカでは年老いた人に仕事を与えず、リスペクトしない文化があるのかもしれません。彼らはとてもありがたがり、撮影には朝6時から来て、撮影は12~14時間に及びましたが付き合ってくれました。彼らがいてくれたからこの映画が出来ました。彼らから贈り物を受けとったような気がしたのです。そして、彼らもまた、新しい人生が始まりました。お互いギフトを贈り合ったのです(感極まって壇上で涙。目頭をおさえるダスティン・ホフマン)。

quartet 本作では俳優以外に、演技をしたことがない、たくさん本物の歌手や音楽家たちが登場します。私が彼らに伝えたのは、「演技をしないで」ということ。とにかく現場に来て、今自分が感じていることを映像に撮ろうと言いました。「私たちは人生の第三幕に差し掛かっているので、演技をせず、そのままの気持ちをぶつけ合って、“年を取ることはどんなことなのか”を見せましょう。目が見えなくなったり、体も老いますが、でもセクシーな気分ではいるんです! それを撮りましょう」と言いました。

 この映画が、私が感じたのと同じようなことを皆さんに感じてもらえればと思います。感動したり、悲しいところもあり、また面白いところある。この映画を説明する一番良い例を挙げるならば、iPhoneで写真をとるとき、カメラがリバースになっていることに気付かず、「へんな老人が映ってるぞ!」と思うとそれが自分だったりする、そんな映画です(笑)。


(オフィシャル素材提供)


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