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2013-02-05 更新
竹中直人監督、平田 薫、綾部祐二(ピース)、津田寛治、山内圭哉
配給:よしもとクリエイティブ・エージェンシー
新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開中
© 吉本興業
2月2日(土)、東京・新宿バルト9にて映画『R-18文学賞vol.1 自縄自縛の私』の初日舞台挨拶が行なわれ、竹中直人監督、主演の平田 薫、綾部祐二(ピース)、津田寛治、山内圭哉が登壇した。
本作は、「女による女のためのR-18文学賞」の大賞を受賞した蛭田亜紗子の同名小説を、数々の監督作を手がけている俳優・竹中直人が映画化した作品。自分自身の身体を縛る“自縛”行為を密やかに楽しんでいたOL・百合亜が、ある出来事から大胆な冒険を重ねていく官能映画。……とはいえ、女性が観られるキュートでフェミニンな作品に仕上がっている。
司会進行を務める出雲阿国の紹介により、登壇した面々はまず観客へご挨拶。登場時、表情の固かった平田。どうやら緊張していたようで、「緊張していて、どうしたらいいのか分からないですけど、今は感謝の気持ちでいっぱい。非常に衝撃的なタイトルなのに、勇気を出して初日に駆け付けてくれて、本当にうれしいです」と笑顔を浮かべた。
オーディションにて主演の座を射止めたという平田は、「官能小説ということで驚きもあったんですけど、原作、脚本ともにそんなことも忘れるくらい楽しめて。自分としても、新しいことに挑戦できるかもと思えた作品だったので、出演できて本当にうれしく思っています」とコメント。自分自身を縛る役ということで、緊縛の練習はやはり大変だったというが、「現場に入ってからは、皆さんに支えていただいたので、感じたことをやればよかったというか。悩んだりせず、楽しく撮影できました」と撮影を振り返りる。
今日は、役者モード全開の綾部。出雲阿国から「この作品のキャッチとして“愛おしい大事な時間”っていうのがあるんですけど、綾部さんはありますか?」と訊かれ、「なんで俺だけ、ピンポイントでプライベートなの?」と、役者としての質問を投げかけられなかったことに不満げな表情。「まぁ、それはやっぱり女性といるときですよね」と渋々答えるも、「あぁ、熟女ですか? もちろんスケベな意味ですよね?」とツッコまれ、「お前、俺の後輩だろ! 熟女とは誰も言ってないし、ガンガン攻めるのやめろ!」と慌てて返した。
印象に残っているシーンは、平田とのキスシーンだとか。「竹中さんに“普段しているキスを見せてくれ”って言われて。映画とかはいろんな角度から撮るので、何回かキスするチャンスもあるかなと思ってたけど、1回だけで(残念だった)。緊張はなかったですよ」と飄々と語るも、「そう言ってますけど、歯を磨くのが異様に早かった。そわそわしてるのは感じてました(笑)」と平田から指摘が。「まぁ……昼飯抜いちゃったからね。いや、キスシーンある日の弁当に餃子が入ってるって、スタッフどういうことだよ!と思った」と語り笑わせた。
津田は「こんなにたくさんの人に来ていただいて、ありがとうございます。竹中さんの作品に出させてもらうのは4作目ですが、こんなにガッチリとやらせてもらったのは初めてです。今日楽しんでください!」と、満面の笑み。
山内が「私自身、この映画の撮影での滞在時間が短いというか、(出演時間が)短いんですけど、作品は非常に濃いものになっています。楽しんでください」と客席へ語りかけると、「そうだよねぇ」と相づちを打ち始める竹中監督。「山内さんはすごかったよ。みんな、すごかったけどね。ステキなキャストに恵まれて、本当によかった。みんなありがとう!」としみじみ話し始める監督に、綾部が「楽屋の雰囲気みたいになってますけど、いま本番中ですよ?」とツッコむ。さらに、竹中監督は「生温かい日に、こんなに集まっていただいてありうとうございます」と、非常に温かい当日の東京の気温に触れながら、優しく感謝を示した。
そんな出演者陣のやりとりを見ながら竹中監督は、「自分が(役者として)出ないのは、本当に楽だなと感じた。神経の使い方が違うんですよね。これからは、そうしようと思います。とにかく皆さん、素晴らしい方々ばかり。癖のある人たちばかりだけど、ずっと見つめていたかった。あれから1年経つんだねぇ……早いよね……」としみじみ。またもや綾部に「いま、マイクずっと入ってますよ!」とツッコまれていた。
中盤には、本作の主題歌『No Reason』を歌っているLOVE PHYCHEDELICOがスペシャルゲストとして登場。竹中監督と10年来の飲み仲間だというNAOKIは「いつか一緒に仕事したいと言っていたので、今回誘っていただいてうれしかった」と笑顔。KUMIも、「光栄です!」と語った。竹中監督曰く「この作品にロックの精神が欲しかった」ため、オファーしたそうで、楽曲製作中のスタジオへ自ら仮編集を持って出向き、二人と映像と音楽がマッチングするようにと綿密な打ち合わせを行なったという。
「映画は、自縛っていう湿度がある人間の陰の部分がテーマになっているけれど、音楽は爽やかでクールに映ればいいなと思ってつくった」(KUMI)「カジュアルに、オシャレに自縛を楽しんでる人もいるんじゃないかなと。だから、『No Reason』っていうタイトルにした」(NAOKI)と、作品へ思いを語ってくれたLOVE PHYCHEDELICOに楽しんでもらおうと、完成披露試写会に続き、綾部による緊縛ショーが敢行された!
縛りを担当する津田はジャケットを脱ぎ捨て、「おとなしくしろ! 脱げ!」と、綾部を早速攻め立てる。「これで手順を覚えてるから、テンションを上げていかないと!」とハイテンションで縛っていく津田を観察していた出雲阿国は、「皆さんの位置から表情は見えないと思いますけど、津田さん、ものすごい笑顔で縛り上げてます!」と実況中継。これには、観客も大爆笑だった。
途中から、緊縛師とふたりで取りかかったが、綾部は「なんで俺、オッサンふたりに縛られなきゃいけないんだよ」と不満たらたら。とはいえ、興味津々だったKUMIが参加すると、心なしか表情を緩めてニヤついていた。
そんな様子を見ながら、竹中監督は「こんなタイプの映画じゃないからね!」と観客へ呼びかけ。平田には「自縛に目覚めることはなかった?」と質問するも、「目覚めることはなかったですね。最初はどうしたらいいかわからなくて、途方に暮れてました」と笑顔で返されていた。
緊縛された状態で、フォトセッションへ挑むことになった綾部。報道カメラマンからさまざまなポーズのリクエストを受けながら、「本当に恥ずかしい……」と弱々しくつぶやいていた。
インパクトの強い舞台挨拶となったが、竹中監督は「すごい印象が残ったと思いますけど、映画は日常のものとして撮っているので生々しさはない」と、これから観るお客さんへ説明。「すごくステキな青春映画になっているので、最後まで楽しんでみてください」と語りかけた。
(オフィシャル素材提供)
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