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2012-02-20 更新
イントロダクション
本作『聴こえてる、ふりをしただけ』は、本業が精神科の看護師であり、2人の子供の母親でもある今泉かおり監督による初の劇場長編作。
主人公である5年生の少女が感じた、容赦なき現実との葛藤は、今泉監督自身の実体験でもある。今泉監督は小学生の時に、家族が大病したことで、突然にして大人になることを強いられた。そんな複雑な胸の内とは裏腹に、学校ではこれまでの日常生活を送らなければならなかった辛い思いを、本作では再現しながら撮ったという。
少女が脳と魂の関係に気づき、お化けが怖くなくなると同時に虚しさを感じる姿など、巧みな心理描写によって全編が綴られていく。
ストーリー
母親を亡くした11歳のサチ。
周囲の大人は、「お母さんは魂になって見守ってくれている」と言ってサチを慰めるが、サチはいまいち信じられずにいた。
母の残していったものをじっと見つめては、そこから何かを感じ取ろうとし、サチの時間は止まっていく。
母の死後、久しぶりの登校時には、二人きりになった父から母のかたみの指輪を「お母さんと一緒にいられるように」ともたされる。
家庭では父と親戚の由美子が必死にサチに気を遣い、学校では親友・美由紀がどこかよそよそしく自分を気遣う。一方では、死後の世界を否定するような考えを由美子や美由紀に示され、サチは心のよりどころを見いだせないでいた。
ある日、転校生の希がやってくる。はじめは特に興味を示さなかったサチが、希がお化けを怖がって失禁してしまったのをきっかけに希に近づく。
純粋に死後の世界を信じる希の存在に、サチは次第に依存していく。
(2011年、日本、上映時間:99分)
キャスト&スタッフ
監督・脚本・編集:今泉かおり
出演:野中はな、郷田芽瑠、杉木隆幸、越中亜希、矢島康美、唐戸優香里、工藤睦子ほか
配給
アップリンク
2012年夏、公開予定
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