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記者会見

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『マネーボール』来日記者会見

2011-11-13 更新

ブラッド・ピット

マネーボール

配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
11月11日(金) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー

 映画『マネーボール』で2年ぶり、8度目の来日を果たしたブラッド・ピットが、グランドハイアット東京にて行われた記者会見に出席し、映画への思いや東日本大震災について語った。久々のハリウッド超大物スターの会見とあって、この日はスチールカメラマン100名、記者300名、ムービー20台が集結し大盛況となった。


 メジャーリーグの「オークランド・アスレチックス」の実話をマイケル・ルイスの同名著書に基づいて映画化。現役ゼネラル・マネジャー(GM)、ビリー・ビーンの半生と貧乏球団の奇跡を描く。
 『カポーティ』のベネット・ミラーが監督を務め、『ソーシャル・ネットワーク』のアーロン・ソーキンが脚本を担当している。

 開口一番、ブラッドは東日本大震災について触れ、「世界中で常に日本人の粘り強さ、努力の話を聞いているし、私たちは決して忘れていない。心からお見舞い申し上げます」と挨拶し、詰め掛けた報道陣を感動させた。

 劇中、ゼネラル・マネージャーのビリーを演じたブラッドだが、「僕自身はあまり野球に詳しくないんだ」と苦笑。作品については「野球は人生のドラマそのものだと思う」とコメントし、「この映画が描いているのは“正義”の物語。負け犬とレッテルを貼られた人の話で、成功とか失敗とかって本当に正しいのかどうかを探る話だと思う」と説明した。

 自身が演じたビリーについては「瞬間的な成功というのは敗北につながる場合もあるし、敗北だと思っていてもそこから学んで次の成功につながることもある。一つの出来事で成功とか敗北を決めることはできないし、そういう態度は今我々が持っている価値観の欠点だと思う。ビリーの勝利は、トロフィーなどの評価ではなく、内面的な勝利なんだ。そのことに対してとても敬意を評するよ」と話した。


 さらに若い人々へのメッセージを求められると「まず、常識とされていること、システムがそれで正しいのかと疑問を持つこと。いま企業の利益が先立ち、多くの人がフラストレーションを抱えているけど、システムの問題点を理解し、解決法を見出していくことが大切」とコメントした。

 また、主人公のように何か自身で実行しているジンクスはあるか?と聞かれたブラッドは、「一人で飛行機に乗るときは、必ず何か家族のものを持って行くようにしてるよ」と明かし、「家族を持ったことに強く影響を受けている。日々、様々なチャレンジがあるけど、家に戻るとホッと一息つけるんだ。そうやってバランスを取っている」と家族思いの一面を覗かせていた。

 そして「本作には、笑える部分もたくさんあるから、心から楽しんでほしい。こんなに美しい野球の映像は、きっと野球ファンでも見たことないんじゃないかな。それはベット・ミラー監督のおかげなんだ」とPRした。劇中、ブラッドとフィリップ・シーモア・ホフマンやロビン・ライトなど実力派キャストによる演技合戦も見どころのひとつになっている。

 最後にブラッドは、「日本の皆さんが復興に向かう粘り強い姿は、僕を含めて世界中にインスピレーションを与えている」とエールをおくって、会見を締めくくった。

 当日、花束ゲストとして、元プロ野球選手で現在、プロ野球「東北楽天」のチーフスカウトを務める吹石徳一を父に持つ女優の吹石一恵が登壇。「ゴージャスで、セクシーでドキドキします」と大スターとの対面に大感激していた。

ファクトリー・ティータイム

 ブラピが来日!!
 3月の震災後、大物ハリウッドスターの来日がバッタリと途絶えていた中、やっと待ちに待った来日となった。会場に詰め掛けた記者たちもみな晴れやかな顔をして、この日を待ち望んでいたことがよく分かった。
「世界は日本を忘れていない!」というブラピの励ましの言葉が、心に残った会見となった。

(文・写真:Sachiko Fukuzumi)


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