インタビュー・記者会見等、映画の“いま”をリポート!

Cinema Factory

Cinema Flash





広告募集中

このサイトをご覧になるには、Windows Media Playerが必要です。
Windows Madia Player ダウンロード
Windows Media Playerをダウンロードする

舞台挨拶・イベント

トップページ > 舞台挨拶・イベント > 『スマグラー おまえの未来を運べ』完成披露試写会舞台挨拶

『スマグラー おまえの未来を運べ』完成披露試写会舞台挨拶

2011-10-10 更新

妻夫木聡、永瀬正敏、松雪泰子、安藤政信、髙嶋政宏、我修院達也、テイ龍進、石井克人監督

モールス

配給:ワーナー・ブラザース映画
10月22日(土) 全国ロードショー
(C)真鍋昌平・講談社/2011「スマグラー おまえの未来を運べ」製作委員会

 先だってワールドプレミアを大成功させたトロント国際映画祭をはじめ、海外の映画祭に続々出品が決定中の秋の話題作『スマグラー おまえの未来を運べ』。
 10月22日の公開に先駆けて、9月22日に完成披露試写会が行われ、妻夫木聡、永瀬正敏、松雪泰子ら主要キャストおよび石井克人監督が舞台挨拶に登場した。
 主役・砧涼介を演じるのは『悪人』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞し、名実共に日本映画界を背負う男、妻夫木聡。ジョー役には、『毎日かあさん』で日本映画批評家大賞の主演男優賞に輝いた永瀬正敏。ゴスロリ・ファッションに身を包む裏社会の便利屋の社長・山岡役には松雪泰子。伝説の殺し屋・背骨役には、4年ぶりの日本映画出演となる安藤政信。監督は、『鮫肌男と桃尻女』で長編映画デビューを飾り、『キル・ビルvol1』ではアニメーション・キャラクター・デザインを担当、そのエンターテイメント性豊かな演出が国内外から高く評価されている石井克人。

 映画のキャッチコピーにちなんで、“危険”“注意”のボードを持った観客に迎えられながら、登壇者が場内に引かれたイエロー・カーペットから出席者が登場。一人ずつ挨拶を行った。
 それぞれコメントしながら、それぞれ自然と合いの手や、時にはツッコミも入り、撮影現場でのムードのよさを感じられる雰囲気。場内からはたびたび大きな笑いやどよめきが起こり、和やかな雰囲気に包まれた。

妻夫木聡: 一般のお客さんに今日初めて観てもらえるということで、どんな印象を持ってもらえるかドキドキしています。自分の作品は余り客観的に観られなくて、自分の芝居の反省点ばかり探してしまいますが、色々な意味で刺激的で面白い映画になりました。
永瀬正敏: 今日はいろいろなところでうろちょろしているので、感想をぜひ聞かせて欲しいです。
松雪泰子: アクション・シーンがとても美しくて、楽しんで観ていただけると思います。
安藤政信: 4年振りにまた自分の芝居を観ていただけることが心から嬉しいです。大好きな石井監督の作品に出られて最高の気持ちでいます。
髙嶋政宏: 映画の内容は奥さんにも一切伝えていません。ただ一言、この映画に出られて嬉しかったです!
我修院達也: 一生懸命やらせていただきました。石井監督に新しいキャラを作っていただきました。
テイ龍進: こんな素敵な皆さんとご一緒できて、ここにいられることを幸せに感じています。すごくエネルギッシュな作品になりました。
石井克人監督: 1ヵ月600時間働いて、これ以上できません!と言う位、一生懸命頑張りました。結構ショッキングなシーンがあるので、びっくりする人もいるかもしれないけど、まぁそれはそれでいいんじゃないかなあ。

石井監督と一緒に仕事をすることを熱望していたそうですね。

妻夫木聡: 最高です。『鮫肌男と桃尻女』を見てから本当に大好きで、いつか仕事ができたらいいなと思っていました。こうやってオファーをいただいて、普通は台本を見てやるかどうか決めていますが、マネージャーから電話で「石井監督からオファーが来た」と聞いて、「やるっ!!!」って言いました。その後にその作品が『スマグラー』であると聞いて。面白い作品で呼んでいただけたのが嬉しかったです。

演じたのは冴えないフリーターですね、役作りは?

妻夫木聡: とにかく不摂生をして、一番最初に出てきた時のインパクトで“ダメだな~こいつ”という印象を与えられるように、毎日寝ないでダラダラ過ごして、食生活のバランスも崩して、上手い具合に顔がむくんで……(笑)。役作りとして不摂生は楽でしたね(笑)。

永瀬さん妻夫木さんはプライベートで仲がいいということですが、仕事は一緒にしたことは?

妻夫木聡: 昔CMでご一緒したことはありますが、ちゃんと映画で仕事をしてみたいと思っていました。気づいてみたら知り合ってもう10年経っていて……。ずっとやりたいねと言っていたことが実現できてすごく嬉しいです。
永瀬正敏: 妻夫木くんも安藤くんも若い頃から知っているし、二人ともすごく努力していたのを見てきたので、この作品には感慨深さもあります。

撮影中のふたりの雰囲気は?

妻夫木聡: 昔からよくしていただいているので、競演すると決まったとき、本来なら電話でもメールでも「よろしくお願いします」というべきなんですが、役柄上距離感を持たないといけないと思っていたので、そういうことをやって余り仲良く撮影に入ってしまうのが怖くて、最初のうちはコミュニケーションを取らないようにしていました。
永瀬正敏: それは彼の役作りですね。僕はその邪魔をしないようにちょこんといるようにしました(笑)。

我修院さんは石井監督作品の常連として、撮影現場ではムード・メーカーだったそうですね。

我修院達也: 意識はしていないですが、朝起きて、皆さんと楽しく、自分もテンションを上げないといけないな、ということで、いろいろ冗談を言ったり……。
妻夫木聡: 我修院さんがいつもしゃべってくれて、“あれ、しゃべらなくなった”と思って見たら、寝てるという……(笑)。

眉の間の毛を剃ったら意外とハンサムになってしまったという石井監督のコメントがあります。

我修院達也: ありがとうございます! 勘違いしてたんです、『鮫肌男と桃尻女』の時は眉毛が繋がっていたので、「眉毛剃らないでくださいね」と監督がおっしゃったので、そのままずーっと……。でもそれは映画の撮影中という意味だったんです。僕は一生剃らないつもりでどんな役でも全部繋げてやってきました(笑)。今回初めて分かりまして、今回監督に眉毛を剃るように言われて剃りました。

松雪さんはゴスロリという個性的な衣装での出演で、本来とは全く違う役柄ですね。

松雪泰子: 普段ゴスゴリの格好をして歩くことはないので、すごく楽しませていただきました。静かな気持ち悪さを出せるといいなと思って演じました。

安藤さんは4年振りの日本映画出演となりましたが、肉体美・アクション・シーンといろいろ大変でしたね。

安藤政信: クランクイン前に1ヵ月位しかなかったので、ひたすら毎日パーソナル・トレーナーと話し合って体を作りをしました。妻夫木とは『69 sixty nine』でいい関係ができていたので、「この映画をいいものにして皆に届けようぜ!」とメールして……。
妻夫木聡: してないでしょ! そんなメール(場内爆笑)。
安藤政信: すみません、嘘付いちゃいました(笑)。それぐらいの気持ちだったということです。

 このやりとりには、舞台挨拶中、会場で最大の笑いが起こり、妻夫木も、「気持ちは伝わってました(笑)」としっかりフォロー。

テイさんは、安藤さんと激しいアクションを繰り広げました。

テイ龍進: 撮影中、僕は衣装を着ているんですが、安藤くんは上半身裸なんです。ワンカット、ワンカットやるごとに安藤くんは生傷が絶えなくて、時間が進むにつれて申し訳ないと思いながら撮影をするんですが、彼が「龍進、遠慮するなよ。思い切りやらないと画でバレるから」と言ってくれて、思い切りやらせてもらいました。最近知ったんですが、実は安藤くんがアクション・シーン初日に激しいアクションがあって、その時にあばら骨が折れていたというのを聞いて……。僕に遠慮して彼が最後まで黙ってくれてたんですよね。だから、この場を借りてすみませんでした。

 テイが意外なエピソードを披露したところで、場内は思わず悲鳴ともとれるようなどよめきが。

安藤政信: 相手役が遠慮してしまうとそのシーンが豊かにならないと思って、自分自身印象的なシーンにしたかったし、石井監督に尽くしたいという気持ちが強かったので。

髙嶋さんはこの映画の肝になるラスト38分の衝撃シーン、妻夫木さんとのバトルを演じています。

髙嶋政宏: 妻夫木さんの表情がいいんですよ……。あの表情でどんどんのめりこんでしまって。妻夫木さんが「遠慮しないで、バンバンやってくれていいから」と言ってくれたので、遠慮しないで行きました。
妻夫木聡: そうですね、バンバン来てくれるので、僕も気持ち良くできました。
髙嶋政宏: 本当にねぇ……いい声を出すんですよ、妻夫木さんがね(笑)。

女性だとちょっと目をそらしたくなってしまうような衝撃もあるかもしれませんね。

松雪泰子: 髙嶋さんにいじめられている妻夫木くんを見ていると、胸が苦しくなってくるんですよ。
石井克人監督: 怖かったらこういう感じ(手で目を隠しつつ、実はチラ見しているような仕草)でいいと思います。皆さんはアクション・エンターテイメントだと思っているかもしれないけど、後半はある種ホラーですから(笑)。そこが面白いところなので、楽しんで欲しいです。

 舞台挨拶の最後に、出席者を代表して妻夫木が挨拶を行った。

妻夫木聡: 僕がいろいろ言うよりもとりあえず観て、楽しんで欲しいです。おもちゃ箱みたいな映画です。ひとつひとつ手に取って楽しめるような、いろいろなおもちゃが詰まっている作品です。自分の中にある“五感”を感じながら、最後ま で観ていただきたいです。

(オフィシャル素材提供)


関連記事

Page Top