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トップページ > 舞台挨拶・イベント > 『モールス』‐5℃の世界から“最も切ない”トークショー

『モールス』‐5℃の世界から“最も切ない”トークショー

2011-08-01 更新

石田純一、椿姫彩菜

モールス

配給:アスミック・エース
8月5日(金)、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー
(C)2010 Fish Head Productions, LLC All Rights Reserved.
(C)Saeed Adyani

 世界中の映画ファンを虜にした『クローバーフィールド/HAKAISHA』のマット・リーヴス監督が、『キック・アス』で一躍、新人女優注目度No.1となったクロエ・グレース・モレッツを主演に迎えた映画『モールス』が、8/5(金)TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショーとなる。
 この度、本作の公開を記念して、ドラマやバラエティで大活躍中の「愛の伝道師」石田純一と、モデル・タレント、文筆業など幅広く活動、本作を大絶賛の椿姫彩菜を迎え、映画の舞台にちなんだ、一年中北極圏の気分を楽しめ、氷に囲まれたマイナス5℃の世界「ICEBAR TOKYO」にて、トークイベントを開催した。

 椿姫彩菜は、映画に登場するアビーと同じ姿のワンピース姿で登場。石田純一も、映画に合わせてトレードマークの素足に革靴という姿。‐5℃の極寒の世界で、二人の体温は下がっていく中、それぞれが語る映画の熱はヒートアップ! “最も切なくて、最も怖ろしい”本作について、そして障害がある恋愛について大いに語った。


-5℃、極寒のICE BARでのフォトセッションを終えて。

 フォトセッション時、石田は裸足に靴、椿姫は靴を履いていない薄着のスタイルだった。

石田純一: この映画自体が非常に、血が湧き上がるといいますか、そういう部分がすごくあったので……今日はこういう(極寒の)コンセプトですが、それでも裸足で。

今回の作品というのは本当に寒い場所でのスリラー、そして恋愛が描かれた映画ですが、映画をご覧になられての感想は?

石田純一: ものすごく詩的で、美しい。美しいというと、映像だけの美しさに捉えられなくもないんですが、非常にスリラーの中で、“残酷さ”が美しい。作中では、かわいい男の子の視点で描かれているんだけど、女性、恋、世の中というものを知って成長する中で、それは喜ばしいことだけではなくて、ゾッとするような怖さを秘めているんですね。そこが切なくて。恋というよりも、男の子が成長していく中で、いろいろなことを知っていくことが、ある意味「怖いな」というのを、感じました。
 この監督のすごいところは、「切なさ」と、「ピュア」な部分の両面を詩的に描いていて、でもメルヘンというよりも、リアルな怖さを感じることができる。最後は観ている人の主観が入って。僕個人の主観ではハッピーでない、バッド・エンドなんだけれど、こんなにさわやかなバッド・エンドもないなと……。複雑な映画でした。いろいろなところに布石が打ってあるんです。ゾーッとするような(笑)。でも、素敵な映画です。

椿姫彩菜: 本当に「切ない」という気持ちと、でもすごく「ピュアだな」という気持ちが(観賞後に)出てきました。そんなことを感じられる映画も今まで無かったな、と。切なすぎるけどピュア、というところに感動しました。観終わった後も、全部のシーンが切なすぎて頭から離れなくて……。でも少年少女がこれから大人になっていく時のピュアさみたいなものが、キレイなんだけれど残酷に描かれているのが、この映画のすごいところだなと思いました。偏りすぎないんですよね。残酷すぎる、切なすぎると、振り切れることがなくて、どちらも感じられるのが、すごいなと。
 観る人によって、バッド・エンドなのか、ハッピー・エンドなのか、また違うエンドなのか.……いろいろ感じられると思います。

今回、主人公のオーウェンが恋に落ちる秘密の少女・アビーは、映画『キック・アス』のクロエ・グレース・モレッツですが、彼女の魅力については?

石田純一: 世界を代表する女優さんに、なっていますね、もう。14歳だと思うんですけれど、演技力というよりも、「居る」という存在……我々がよく言う“臨場感”とか“存在感”がすごくて。オーウェン役のコディ・スミット・マクフィーも好きなんですけれど。彼の表情がなんともいえずせつなくて……彼の表情が色々な意味を含んでいるんです。
 14歳ですから、セクシーというのは、ある意味“欠損”というか。完璧ではない、欠損から生まれるものがセクシーさだと思うので。彼女はかなりそういう部分を、既に持っていると思いますね。(その魅力に惹かれて)ある意味ものすごく彼女に感情移入するんですけれども、「ああ、いけない」と。

椿姫彩菜: 私は『キック・アス』のときからクロエちゃんの大ファンで。かわいい顔をして「パパ!」って言っている感じがすごくかわいらしかったんですけれど、この『モールス』では「クロエちゃん、色気出てきたな」と思いました。恋愛対象のオーウェン、男性と意識する相手が現れて、(劇中では)女の表情をしているんじゃないかな、と思ったんですよね。だから、これが縁起だとしたら女優って怖いな、と。男の子を誘惑するような流し目なんかをやっていて、違う意味で怖いなと思いました。

石田純一: 女の人って、違う意味でみんな“怖い”ですよね(笑)。意識してるのかしていないのかわからないですが、男女の壁を乗り越える、そういう、象徴のようなもので、壁というのは。でもクロエには「いっちゃえー!」と(男性に)言わせるような魅力があります。完全に感情移入してしまいます。
 この年になるまでいろいろな映画を観てきて、人種や国境など、様々な“壁”というものは、これまでにも描かれてきていて。でもそこを「いっちゃえ!」と思わせる、この女優さんはすごいです。

椿姫彩菜: 応援したくなりますよね。少女が持っている謎という壁、それすらも乗り越えて「少年よ、立ち向かえ!」とはじめは応援するんですが「このまま応援し続けてもいいのかな」と不安に思います。

アビーとオーウェンの二人には大きな壁がありましたが、石田さんと椿姫さんにも、これまでに壁を感じるような恋愛はありましたか。そんな時にお忙しい二人のコミュニケーションや愛情を確認する手段は?

石田純一: 東尾さんとの壁は、だんだん薄くなってはきているんでしょうが(笑)。
 『モールス』には、象徴的な“壁”のシーンがあって。お互いが、台詞以外の、モールス信号でやりとりをする、そのシーンが見どころなんですけれども、名シーンとして目に焼き付いて離れないですね。そういうような人生の名シーンを50代になってやっと出会うことができて(笑)幸せですけれども。
 今は言葉を使わないコミュニケーション手段がいっぱいあるので、今はすごく何でもできちゃいますよね。昔は彼女の家に電話するにも、おうちにかけて、電話の向こうにはお父さんが出る、さぁどうしよう、と。コミュニケーションが取りにくかったんですけれども。この映画では“モールス信号”という、コミュニケーションを取りづらいが、凝縮した瞬間を映画にしているところがすごいなと思いました。昔を思い出してキュンとなりました。

椿姫彩菜: どういうものが恋愛の“壁”なのか、人によって違うとは思うんですけれども。たとえば、好きになった人が仕事をしていないだとか、浮気症な人だったとか、そういうのも“壁”だったのかなと(笑)。それを“壁”と思って乗り越えるのか、乗り越えられなくて別の人にいくのか、その線引きは難しいですね。

石田純一: 結婚という壁もあったり……。

椿姫彩菜: それを乗り越えるのは、どこのポイントなんでしょうか?

石田純一: それはね、計算というかそういうものを乗り越える瞬間が来るんですよ。

椿姫彩菜: なるほど、それを乗り越えるほどの愛を感じた瞬間ということですね。いつか乗り越えられるような恋愛ができるといいなと思います。

(オフィシャル素材提供)


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