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舞台挨拶・イベント

トップページ > 舞台挨拶・イベント > 『MW-ムウ-』完成披露試写会舞台挨拶

完成披露試写会舞台挨拶

2009-05-18 更新

玉木 宏、山田孝之、石橋 凌、山下リオ、山本裕典

MW-ムウ-

配給:ギャガ・コミュニケーションズpowered by ヒューマックスシネマ
7/4(土)より、丸の内ルーブルほか全国ロードショー
(C)2009 MW PRODUCTION COMMITTEE

 生誕80年を迎える漫画の神様、故・手塚治虫氏原作の実写版映画『MW-ムウ-』の完成披露試写会が東京・新宿ミラノ座で行われ、舞台挨拶に玉木宏、山田孝之、石橋凌、山下リオ、山本裕典が登壇した。


 『MW-ムウ-』は、16年前にある島で起こった島民死亡事件で生き残った2人の男が、それぞれに凶悪な殺人鬼と、敬虔な神父へと成長し、謎の存在“MW-ムウ-”をめぐって奔走するサスペンスアクション。

 エリート銀行員の仮面をかぶり、目的のためには迷うことなく殺人を繰り返す男・結城という初の悪役をオファーされたのは「今から5年くらい前だった」という玉木は「結城は、俳優をやっていて誰もがやりたいジャンル。イメージ力が問われる役だし、すごくやりたかった。その当時はいい役ばかりをやってたので……。でも、すごくスケールの大きい作品なので、こんなに時間がかかってしまいました。結城は繊細でシャープで、スマートなイメージがあった」と語った玉木は、役作りのために食事制限を行い、米を食べずに7キロの減量を行ったことを明かした。
 少年期に結城と共にある忌まわしい事件を体験し、その秘密を共有してきた神父、賀来役の山田は「山田でーす。今日も元気いっぱい、笑顔満点です」と劇中でのシリアスな役柄とは180度異なるキャラクターで挨拶し、会場の笑いを誘った。
 心に深い闇を抱える賀来を演じた山田は役作りについて「大変でした。ずっと葛藤というか、結城に振り回される役なの……で。隣で玉木さんは好き勝手にやっているので、すごくフラストレーションはたまりました」と撮影時を振り返り、悪役を演じる玉木については「楽しそうだなぁ、いいなぁ、と思ってました」と、うらやましそうに語った。

 結城を追う沢木刑事を演じた石橋は、「クソ暑い中、よく走りました。広いサウナの中を走っているような感じで、死ぬかと思いました」とロケ地・夏のタイでの撮影を振り返り、完成した作品については「タイでは、現場に行くにも白バイ2台がついて来てくれたり、警察も軍もとても協力的でした。高速道路を完全に封鎖するなど、スケール感あふれるシーンが撮れました。エンターテインメント性の高い作品に仕上がっています。オジサン世代にも共感してもらえるのでは」と語り、映画の仕上がりに自信を覗かせた。

 山下リオは、玉木さんと山田さんとの共演について聞かれ「撮影もドキドキ、二人にもドキドキでした。二人共とても優しかったです。ロケバスで寝ちゃったとき、玉木さんがそっと枕を敷いてくれてうれしかったです」と撮影時のエピソードを明かしれたが、玉木が「記憶にないなあ」と言うと、山田が「じゃあ、僕がやりました!」と横から割って入って、会場は笑いに包まれた。

 『MW-ムウ-』は、結城が全世界の滅亡を目論むという壮大なストーリー。そこで、全員に「世界を変えるために必要なものは何?」というお題が与えられた。

 山下リオは「変えようとする心」、山本裕典は「癒し」、石橋凌はミュージシャンならではの「イマジン<ジョン・レノン>」と書かれたボードを披露。注目は、山田孝之のボード。そこには「むり」というひらがなとイラストが。「世界を変えるだなんてだいそれたこと、僕にはできませんので、“むり”と書かせてもらいました」と言ったので、会場は大爆笑。玉木は「相棒」と書かれたボードを掲げた。「人は一人では世界を変えられない。でも相棒がいたら変えられる気がするので“相棒”と書かせていただきました。違う映画の宣伝ではないですよ(笑)」とコメントした。
 最後に玉木が「手塚先生の生誕80周年記念作品ということで、意味のある年に公開できるのでうれしいです。観終わった後に“何が善で、何が悪か”というメッセージが届いてもらえたら……と思います。ぜひ楽しんでください」と呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。

過激な描写と、哲学的なテーマから“映画化不可能”と言われ続けてきた問題作をついに実写化した『MW-ムウ-』。派手なカー・チェイスや、タイの軍隊が参加したスケールの大きいアクション・シーンと玉木の新鮮な“美しきダーク・ヒーロー”ぶりが魅力的な映画だ。ぜひ大きなスクリーンで観てほしい。

(文・写真:福住佐知子)


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