インタビュー・記者会見等、映画の“いま”をリポート!

Cinema Factory

Cinema Flash





広告募集中

このサイトをご覧になるには、Windows Media Playerが必要です。
Windows Madia Player ダウンロード
Windows Media Playerをダウンロードする

舞台挨拶・イベント

トップページ > 舞台挨拶・イベント > 『言えない秘密』舞台挨拶

舞台挨拶

2008-09-03 更新

グイ・ルンメイ、椿姫彩菜

言えない秘密

配給:エイベックス・エンタテインメント
8月23日より新宿武蔵野館他全国順次公開
(C)2007 East Empire International Holding Limited

 ジェイ・チョウが主演のみならず原案・監督も担当し、台湾で大ヒットした『言えない秘密』が、日本でも公開された。公開2日目には、『藍色夏恋』で日本でもファンが多い相手役のグイ・ルンメイが急遽来日し、舞台挨拶を行った。

 去年の東京国際映画祭以来、約10ヵ月ぶりの来日となったグイ・ルンメイ。満員の場内に登場し、「皆さんこんにちは、グイ・ルンメイです。こうして皆さんにお会いすることができて、大変うれしいです。『言えない秘密』をご覧いただいて、どんな感想をお持ちでしょうか? 皆さんの意見をぜひぜひ聞きたいなと思っています」とにこやかに語る。
まず、本作で演じたシャオユー役について聞かれると、「今回は恋愛だけではなく、他の人は誰も私の言うことを聞くことができない、誰に私が話しかけても理解してもらえないという役だったので、シャオユーはとても辛いだろうなと思いました。そして、時空を越えてしか好きな人に会えないという気持ちを味わいながら演じました」と語った。

 撮影現場での共演者、そして監督としてのジェイ・チョウについては、「もちろんジェイは素晴らしい歌手なのですが、今回はミュージシャン以外の一面を見ることができて、とてもうれしく思っています。彼は大きな努力をして成功を勝ち得た人で、今の自分の仕事をとても愛していますが、映画監督としても非常に聡明でした。ストーリーの映像が頭の中にしっかりとできあがった上で、監督として現場に臨んでいました。共演者として面白かったのは、二人の絡みのシーンを演じた後、すぐに“はい、カット!”と言うことです。私がまだ“自分の演技は終わったのかしら?”と思っている内に、ジェイが急に“はい、カット!”と言うのがおかしかったです」と振り返る。

 ジェイ・チョウはもちろんのこと、アンソニー・ウォン、ホウ・シャオシェン作品やウォン・カーウァイ作品でおなじみの撮影のリー・ピンビンといった豪華な面子が集まった現場だったが、「こういったプロフェッショナルの皆さんとご一緒したので、とても気持ち良く仕事ができ、本当によい機会だったと思います。プロの皆さんがそれぞれの持ち場で、とにかくこの作品を良いものにしようと頑張った結果、素晴らしい映画となりました。面白かったのはリー・ピンビンさん、本当に有名なカメラマンなのにまるで子供みたいで、映画の中にも同じようなシーンがありましたが、私の後ろから指をたてて声をかけ、振り返った私が指にあたって驚いているのを見て喜んでいました」といったエピソードも披露した。
 最後に本作の魅力を聞かれると、「この映画はラブ・ストーリーですが、他にもいろいろな要素がいっぱい入っています。サスペンスもあり、ホラー的な要素もあり、そして恐らく解けない謎もあったと思います。そして、何と言ってもジェイ・チョウの音楽です。ピアノは彼が全て弾いていますが、全体の音楽はジェイがタイの音楽家と一緒に作りました。本当に素晴らしく、目を閉じて映画音楽を聴いているだけでこの映画のストーリーが浮かんできます。おそらく、この映画を観終わった皆さんはただ良かっただけではなく、ご自身の初恋を思い出されるのではないでしょうか? 『言えない秘密』を観て幼なじみやかつて好きだった人のことを思いだし、その思い出に浸ってもらいたいなと思います」と語り、劇場を後にした。

 なお、この日は、人気モデルの椿姫彩菜がグイ・ルンメイへの花束贈呈のために登場。男子校出身の現役女子大生という、この映画のグイ・ルンメイとはちょっと違った“言えない秘密”(?)を持っているだけに、本作も大いに感動した様子だった。

 台湾映画を代表する女優となったグイ・ルンメイ。日本での公開作が少ないのは非常に残念だが、本作では難しい役どころをしなやかに演じており、もしシャオユー役が彼女以外だったら、この映画の魅力は大きく下がっていたといえるほどだ。そして、そういった意味でも、彼女を選んだジェイ・チョウのすごさを改めて認識したひとときだった。

(文・写真:Kei Hirai)


関連記事

Page Top