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園 子温監督最新作
『エッシャー通りの赤いポスト』
予告編解禁!

2021-11-05 更新

エッシャー通りの赤いポストescherst-akaipost
©2021「エッシャー通りの赤いポスト」製作委員会

 園 子温監督が、役者の卵たちと創り上げた遊び心と映画愛あふれる最新作『エッシャー通りの赤いポスト』(12月25日公開)の予告編と場面写真が解禁!

 自主映画からキャリアをスタートさせ『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』など、強烈な個性を色濃く反映させた傑作、怪作を生み出してきた園 子温がインディーズ映画に帰ってきた! 「忘れていた感情がもどってきた」と語る本作は、園 子温が映画を作ることで原点回帰を遂げた、映画愛にあふれる瑞々しい青春群像劇。

 2019年に心筋梗塞で生死の境をさまよった園にもたらされたのが、劇作家の松枝佳紀が主催する「アクターズ・ヴィジョン」からのワークショップの誘いだった。役者の卵たちに少なくない額を負担させて行うワークショップには抵抗があったという園だが、受講者全員が出演する映画も同時に撮るのであれば、出演実績が残る上に、映像の世界で演じる上で欠かせない“カメラの前での芝居”を学ぶことも出来る。かくして始まった「園 子温による役者のための実践的ワークショップ」には、わずか2週間で697名の応募があり、最終51名の役者たちが選抜された。

 園がワークショップのために用意した脚本『エッシャー通りの赤いポスト』は、映画「仮面」に出演するため様々な境遇の人々が思いを募らせて応募用紙をポストに投函し、オーディション会場に集う物語。まさに今、ワークショップを受講する役者たちと同じシチュエーションが用意され、同じ環境にある役を<演技>でどのように表現するかが求められた。撮影は2019年の8月。クライマックスとなる商店街のシーンは、園監督の故郷である豊橋の商店街で大がかりなロケーションを敢行。ワークショップの全参加者が集結し、通りを歩くすべての人々が主役となる本作でしか実現できない感動的な場面になっている。

 解禁された本予告では、「人生が決まる」オーディション会場に向かう、まだ「何者でもない」者たちが映し出される。オーディションではさまざまな個性的なキャラクターが登場。鬼才映画監督・小林が、全員新人で撮ろうとした企画を、エグゼクティブプロデューサーによって阻まれそうになっている様子がうかがえる。園 子温監督が経験した映画業界あるあるをエンターテイメントに昇華し、さらに、今「仮面」をかぶって生きる全ての人へ畳み掛けるように、「エキストラでいいんか? 人生のエキストラで」と投げかけ「君は誰だ?」と問いかけ「仮面を外して、衝動のまま突き進め」と鼓舞する本編のメッセージを詰め込んだ、エモーショナルな予告編となっている。予告のラスト・シーンは、渋谷のスクランブル交差点。1993年の『東京ガガガ』を考えると園 子温の十八番。まさにインディーズ映画に戻ってきた証ともいえる。



 そして本作には、園作品らしい魅力的なヒロインが次々に登場する。殺気立った訳ありの女・安子には藤丸 千。狂気をみなぎらせながら、可憐さも持つ独特の存在感は、『愛のむきだし』で登場した満島ひかり、安藤サクラに匹敵。俳優志望だった亡き夫の遺志を継いでオーディションに応募する切子を演じるのは、黒河内りく。これまで演技経験がなかったとは思えない凛とした姿は、『紀子の食卓』の吉高由里子、『ヒミズ』の二階堂ふみらを輩出してきた園作品に新たなヒロインの誕生を印象づける。映画監督の小林を支える恋人の方子に、モデル、フォトグラファーとしても活動するモーガン茉愛羅。柔らかさと儚さを持つキャラクターによって、映画に幻想的な雰囲気を漂わせている。映画監督の小林には舞台で長らく活動してきた山岡竜弘、助監督のジョーに映画・ドラマ・舞台でキャリアを重ねてきた小西貴大。さらにベテラン俳優の藤田朋子もワークショップに自ら応募し、選考を経て選抜された51名の1人として参加している。それぞれ経歴も年齢も異なる役者たちが、園監督が全員のキャラクターを踏まえて作り上げたそれぞれの役を、実人生を生きるように熱演する姿は、群像劇ならではの迫力に! さらに渡辺 哲、諏訪太朗、吹越 満といった園作品でおなじみのベテラン俳優たちが脇を固め、作品と若き役者たちを力強く支えている。

 本作はすでに、世界13の国際映画祭で上映され、第49回モントリオール・シネヌーヴォー映画祭では《観客賞》を受賞している。日本公開は12月25日(土)、渋谷・大阪・京都・福岡から公開スタート!

 前売限定ステッカー付劇場鑑賞券の劇場発売が、今週末11月6日(土)よりスタート。



(オフィシャル素材提供)



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