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『明日の食卓』公開記念トークイベント

2021-06-13 更新

大島優子、瀬々敬久監督

明日の食卓ashitanoshokutaku ©2021「明日の食卓」製作委員会
配給:KADOKAWA/WOWOW
大ヒット公開中
WOWOWオンデマンド、auスマートパスプレミアム、TELASAにて6月11日(金)より絶賛配信中!

 現在絶賛公開中の映画『明日の食卓』の「公開記念トークイベント」が6月12日(土)に池袋HUMAXシネマズにて開催され、本作で重要な役どころとなる“第4の母”耀子役を演じた大島優子と瀬々敬久監督が2人揃って登壇。公開後だからこそ話せる撮影秘話や、本作での大島を「まるで新しい伝説」と絶賛していた瀬々監督と大島の貴重なトークが繰り広げられた。


 冒頭で大島は「本日はコロナ禍の中でご来場いただき、鑑賞していただいて心から感謝しております」と挨拶。瀬々監督も「今日は大島さんのファンの方々がたくさんいらっしゃっているので、生大島優子を堪能して帰ってください!」と笑顔で鑑賞後の観客へ向けて挨拶をした。

 本作の公開前日に“第4の母”耀子役での出演が解禁となるや、SNSを中心に大きな話題を集めた大島。瀬々監督も「大島優子さんが素晴らしいという反響が結構きている。誰だか分からなかったと。それだけ素晴らしかったということ」と早速その演技に太鼓判を押した。

 以前イベントで本作について「10年に1本の作品」だと語っていた瀬々監督だが、「長いこと作っていると、そんなつもりはなかったのにラッシュを観るとすげぇことになってるなって作品が10年に1本位あるんですけど、その1本」だと改めて語った。

 そして実は本日、別の劇場で本作を鑑賞してきたと大島が告白。「一人でこっそり。誰も気づかず」だったといい、「母親ってすごい鬼みたいな顔をしてる時もあるけど、仏のように微笑んでいる時もある。それって子どもからの主観として見ていて、そういう表情とかだけで親の心情を察知していた。親と子って鏡みたいだったなって思いだした。自分の母親もこういう瞬間があったんだろうなと思いだしながら観ましたね」と明かすと、瀬々監督も本作に出演している渡辺真起子から「(本作を観て)『お母さんに会いたくなった』ときたんです。やっぱりお母さんを思いだしたりするんだな」と心境を吐露。それに対して大島も「改めて感謝しなきゃなとも思いました。私は父子家庭なので割と父親とばっかりずっといるんですけど、でも母親は母親なりの目線で子どもを見て、自分を奮い立たせるというか、母親って父親よりも信じたいっていう気持ちが強いのかなって思って……。架空でもいいし、何かを信じながら生きていこうっていう力が強いのかなって映画を観て思いました」とも。


ashitanoshokutaku

 また大島のアイドル時代について、瀬々監督からいきなり質問が飛ぶと「(アイドル業は)私は天職だと思っていました。女優業ではなく、アイドルのほうが天職だったかもと思っているんですけど、でもずっと続けられるほどエネルギーを作っていくことがアイドルは難しいかなと……。女優さんは作品によってエネルギー・チャージが違うから、それがまた面白いなとも思って、もっとずっとチャレンジし続けていきたいなと言う職業ですね」と女優業への今の想いを明かした。

 今回、瀬々監督とは初タッグとなった大島。本役についての思い入れを聞かれると、「瀬々監督のファンだったので、お話しが来た時は二つ返事でやらせてくださいと。でも1シーンだけというのは、やっぱりすっごく恐かったですね。それまでの背景とか流れがない中で、唐突に出るっていうものほど恐いものはないなと。撮影の1週間前位から耀子のバックボーンを考えながら、毎日毎日ずっと考えていました」と述懐。「とにかく石橋耀子っていう人生がここにあるって思いながらやるしかなかった」とその苦労を吐露した。そんな大島の演技に対し、瀬々監督も「素晴らしいなと思いました。凝縮された時間の中で出すのは大変だと思うし、ポンと出てきて断片だけで勝負するというのは、本当に恐い仕事だと思う。それに果敢に臨んでいただいたってことだけでもありがたい、この映画の“隠れたMVP”だと思っているんですけど。それくらいのシーンだったと思う」と大絶賛。それに対し大島は「すっごくうれしいです。他の共演者の方々が凄まじく迫力あるお芝居をされていたので、自分の中では『あーっ……』ていう感じで思っていたら、監督が(出演解禁時のコメントで)あっぱれだと仰って下さっていて……。公開前に胸をなでおろせました」と安堵したことを振り返った。


ashitanoshokutaku

 さらに耀子役を演じるにあたって、大島は周りの実際に子どもがいる友人に話を聞いたといい「温厚で子どもも好きな方なんですけど、『初めて育ててみて分かったよ』って。『1回プチッとなる瞬間が訪れるんだよね。そういう瞬間が自分にもあることに気づいた』って言っていて、誰にでも起こりえることなんだなと思ってそこを反映しました」とも明かした。

 最後には大島が、「改めて今こういう時代になって、誰かに寄り添う気持ちというのを感じ取ってもらって、持って帰ってもらえたらと思います。誰かと触れ合うとか連絡取るとかが薄れているので、誰かを想う、寄り添うというのを思い出してもらえたら」とメッセージを贈り、瀬々監督も「『紙の月』を見た時に“この人すげえ”と思って、『スカーレット』で“またすげぇな”と思って、今回こうして出ていただいて本当嬉しく思っています。これからも映画を観ることを大切にしてもらえたらと思います」とイベントを締めくくった。


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(オフィシャル素材提供)



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