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『護られなかった者たちへ』
公開直前トークイベント

2021-09-21 更新

佐藤 健、阿部 寛、林 遣都、瀬々敬久監督

護られなかった者たちへmamorare ©2021映画『護られなかった者たちへ』製作委員会
配給:松竹
10月1日(金) 魂が、泣く。

 映画『護られなかった者たちへ』の公開直前トークイベントが都内で行われ、主演の佐藤 健、共演者の阿部 寛と林 遣都、メガホンを取った瀬々敬久監督が出席して作品についてクロストークを繰り広げた。


 本作は、「このミステリーがすごい!」の受賞作家・中山七里氏の傑作同名小説の実写映画化。東日本大震災から10年目の宮城県・仙台で起きた不可解な連続殺人事件の裏に隠された真実が描かれる。

 事件の容疑者・利根泰久役を演じた佐藤は「意義のある作品になったと思います」と挨拶。


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 刑事・笘篠役を務めた阿部も「皆さまに届けるべき作品が出来ました。期待してください」と力をこめる。

 劇中、雨の中で佐藤が演じる利根を刑事役の阿部と林が激しく追いつめるシーンがあり、佐藤が「阿部さんはすごいタフなんです。めちゃくちゃ走っても、ぜんぜん平気な様子でした」と話す。林も「すごいんです。僕の全力でもかなわなかった。歩幅が違うし……」と佐藤に同調すると、阿部は「後が大変でした。年を取ってくると後になってくるんですよ……」と苦笑だった。


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 阿部は佐藤について、「現場での佐藤くんの集中力は圧巻でした。利根という容疑者がそこにいるんじゃないかと思いました」と佐藤の演技力を大絶賛。林も「物語の中の登場人物が生身の姿で存在しているようでした」と納得の表情。2人から称賛された佐藤は「大変光栄です」と照れ笑いしていた。


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 役作りについて、佐藤は「実際の被災地で撮影できたことに助けられたと思います。その場所に立つと、怖かったです。実際に寒く感じて、震えも起りました」と撮影現場を振り返っていた。

 出演者たちの熱演に瀬々監督は「阿部さんも佐藤さんも汚い泥水をものともしないで演じてくれました。役者魂を見ました」と感想を語っていた。


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 阿部が、後輩で相棒の刑事・蓮田智彦役を務めた林について、「顔が濃いところが似ている」と話すと、林は「昔から顔が『阿部 寛さんに似ている』と何度か言われていました。今回ご一緒できて、すごく嬉しかった」とにっこり。さらに、林は「現場では、2人のシーンが多かったので、待ち時間とかにもいろいろな話をしてくださって。僕としては憧れであり役者としての理想みたいなところもあるので、阿部さんがどう歩んできたかというお話を聞けたのは、自分の中で財産みたいに思っています」と話し、阿部との共演に大感激の様子をみせていた。


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 「お互いに聞いてみてかったこと」を聞くコーナーでは、佐藤が、阿部に「阿部さんって、LINEされるんですか?」と質問。阿部が「僕はね、LINEするんですよ」と笑顔で答えると、佐藤は「スタンプは使いますか?」とさらに質問を続ける。阿部から「黄色い丸いやつなんか使いますね」と応えると、佐藤は「ずっと聞きたかったことを聞けました……」と満足顔だった。

 「10年前と変わったことところはありますか」という質問に、佐藤は「根本的なことは変わってないと思いますが、余裕を持つことができました。10年前は生きるのに精いっぱいでした。今は、俯瞰(ふかん)していろいろなことを見られるようになったと思います」と話した。阿部は「ずいぶん生活環境が変わりましたが、これからも何事も果敢にやっていこうと思います」と語った。林は「両親に“ありがとう”が言えるようになりました」とコメントした。瀬々監督は「死が近くなったかな。あと何年、何本(作品が)作れるか不安です。でも、もうちょっと頑張ります」と応えていた。

 最後に、瀬々監督は「難しい映画かな、と思いますが、怖がらずに観てほしい」。佐藤は「震災から10年がたちましたが、今もさまざまな問題が起り、さまざまな困難に苦しまれている方がたくさんいます。この映画には、自分たちの大切な人、自分たちの守りたい人を守りたい、守ることができる社会であってほしいという願いが込められています」とメッセージを伝えた。


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(取材・文・写真:福住佐知子)



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