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2020-07-22 更新


みをつくし料理帖miotsukushi
© 2020映画「みをつくし料理帖」製作委員会

イントロダクション

 映画『犬神家の一族』や『セーラー服と機関銃』を筆頭に、1970年代から80年代にかけて娯楽映画の見かた・あり方を変えてきた革命的プロデューサー・角川春樹。製作者としてのみならず映画監督という顔も持つ御年78歳の角川春樹が、前作から約10年ぶり8本目の監督作にして“生涯最後の映画監督作”を完成させた。それが、万物の原点である食をテーマにした『みをつくし料理帖』だ。

 原作は、作家・髙田 郁による累計発行部数400万部突破のベストセラー時代小説シリーズ。これまで北川景子主演のスペシャルドラマや黒木 華主演の連続ドラマが製作されてきたが、劇場版映画は今回が初めて。原作小説が誕生した瞬間からその温もりに満ちた人情物語に惚れ込んでいた角川がプロデュースのみならず、自らメガフォンを取った。

 名作・話題作のみならず、多くのスターを輩出してきた角川春樹が“生涯最後の映画監督作”で主演に抜擢したのは、 今最も波に乗る若手女優の松本穂香。江戸・神田にある蕎麦処「つる家」で働く女料理人・澪を演じる。TBS系連続ドラマ『この世界の片隅に』での演技と、紀行番組『世界ウルルン滞在記』での自然体の姿に惚れ込んだ角川春樹の期待に応えるべく、松本穂香は撮影前に料理修行に励んだ。そのひたむきさは料理と真摯に向き合う澪そのもので、違和感なくキャラクターに息を吹き込んでいる。

 澪と離れ離れになってしまった幼なじみの野江を演じるのは、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』で注目を集めた女優の奈緒。澪と野江を繋ぐ橋渡し的存在になる又次を演じるのは、『男たちの大和/YAMATO』でも存在感を発揮した歌舞伎俳優の中村獅童。

 かつての角川映画に出演した豪華面々も、“生涯最後の映画監督作”に花を添えるべく大集結。『犬神家の一族』で金田一耕助という当たり役を得た石坂浩二が、蕎麦処「つる家」の主人・種市を好演。澪が“ご寮さん”と慕う元天満一兆庵の女将・芳を『蒼き狼k~地果て海尽きるまで~』の若村麻由美が演じ、おせっかいな長屋の隣人・おりょうを『スローなブギにしてくれ』で主演デビューした浅野温子が務める。そして角川映画が生んだトップ女優の一人である薬師丸ひろ子が「つる家」の常連客で澪を気にかけるお百役で、さらに薬師丸ひろ子とともに“角川三人娘”の一人として角川映画を背負う存在となった渡辺典子が特別出演を果たす。

 そのほか榎木孝明、鹿賀丈史、野村宏伸、永島敏行、松山ケンイチ、反町隆史ら角川映画常連組が駆け付けた。角川組初参加の顔ぶれも主演級の俳優陣が揃った。澪に気づきを与える御膳奉行・小松原を窪塚洋介、あさひ太夫の正体を暴こうとする戯作者を藤井 隆、神田の町医者を小関裕太、吉原の遊女を元乃木坂46の衛藤美彩、あさひ太夫の秘密を握る男を村上 淳が演じる。


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ストーリー

 時は、享和二年。大坂。

 8歳の澪(松本穂香)と野江(奈緒)は、暮らし向きが違えども仲の良い幼馴染だった。「何があってもずっと一緒や」と約束を交わす二人だったが、その約束の夜から大坂に大洪水が襲う。

 ――それから時は流れ、江戸の神田にある蕎麦処「つる家」に、女料理人として働く澪の姿があった。あの大洪水で両親を亡くし、野江とも離れ離れになってしまった澪は、「つる家」の店主・種市に助けられたのだった。種市に天性の料理の才を見出され、女でありながら料理人として働いていた。

 しかし江戸の味に馴染めず試行錯誤の日々を過ごしいたのだが、やがて「つる屋」の看板料理を見出していく。たちまち江戸でも評判になっていく店にある日、吉原の扇屋で料理番をしている又次(中村獅童)という強面の男がやってきた。吉原で頂点を極めるあさひ太夫のために澪の看板料理を作ってくれと頼むのだった。そして、この日を境に運命の歯車が動き出す。

 果たして、澪と野江は再会を果たせるのか? 幾度となく訪れる艱難辛苦を乗り越えながら、料理に真摯に向き合い、運命を切り開いていく女料理人の成長と、不変の友情を描いた爽快な物語。


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(2020年、日本、上映時間:131分)

キャスト&スタッフ

製作・監督:角川春樹
脚本:江良 至、松井香奈、角川春樹
原作:髙田 郁「みをつくし料理帖」(角川春樹事務所)
料理監修:服部幸應
主題歌:手嶌 葵「散りてなお」作詞・作曲/松任谷由実 編曲/松任谷正隆(ビクターエンタテインメント)
音楽:松任谷正隆
制作:楽映舎
制作統括:遠藤茂行
出演:松本穂香、奈緒、若村麻由美、浅野温子、窪塚洋介、小関裕太、藤井 隆、野村宏伸、衛藤美彩、渡辺典子、村上 淳、永島敏行、反町隆史、榎木孝明、鹿賀丈史、薬師丸ひろ子、石坂浩二(特別出演)、中村獅童ほか

配給
東映
10月16日(金) 全国公開

■ オフィシャル・サイトmiotsukushi-movie.jp (外部サイト)



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