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舞台挨拶・イベント

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『あの日のオルガン』公開記念舞台挨拶

2019-02-24 更新

戸田恵梨香、大原櫻子、田中直樹(ココリコ)、平松恵美子監督

あの日のオルガンanohi-organ 配給:マンシーズエンターテインメント
全国公開中!
© 2018「あの日のオルガン」製作委員会

 “太平洋戦争末期、子どもたちのいのちを守るために日本で初めて保育園を疎開させることに挑んだ保母たちの実話を描く、映画『あの日のオルガン』が、2月22日(金)に公開となる。本作は、親元から遠く離れた荒れ寺へ、53人の園児たちと疎開生活をスタートさせ、幾多の困難を乗り越え、託されたいのちを守りぬこうとするヒロインたちの奮闘を描いた真実の物語。

 いよいよ全国公開を迎えた映画『あの日のオルガン』。会場の客席は満員御礼、知られざる“疎開保育園”の実話について感動し、涙を流す観客も多く見受けられ、温まった会場に、W主演の戸田恵梨香と大原櫻子、疎開保育園の脇本所長を演じた田中直樹(ココリコ)、本作のメガホンをとった平松恵美子監督が暖かい拍手で迎えられながら登壇した。


 「皆さん今日はありがとうございます。何か伝わりましたか?」と戸田が問いかけると、会場からはそれに答えるような大きな拍手が。「初めて観てくださった方は、重い話なのかな?って気を構えていたかもしれないですけれど、実際に観て頂いて、さくちゃん(大原櫻子)が演じたみっちゃんの明るさに、皆さんも笑顔になったんじゃないかなと思います」(戸田)、「本日はお忙しい中、朝早くから観ていただいてありがとうございます。この映画は終わった後に、お客さん同士であんなふうに思ったよ、こんなふうに思ったよと言い合える映画だと思います。この舞台挨拶のお時間も、映画を観た後のお時間も、楽しんでいただければと思います」(大原)、「本日はお越しいただきありがとうございます。自分も子どもたちとのシーンに関わらせていただいたんですが、現場でも戸田さんと大原さんを始め、キャストの皆さんが本当の保母さんのようで素敵でした。自分自身も素敵な作品に参加させていただいたと思っています。本当はもっと設備の整った、良い環境の疎開先を見つけたかったんですが、脇本はあれが精いっぱいでした……」と田中が役の気持ちを代弁するかのようにコメントすると、会場からは大きな笑いが。監督も「映画というものは、公開して初めて完成するものだと思っています。同じ日にもたくさんの映画が公開されている中で、本作を選んでくださりありがとうございました」と、ついにむかえた公開に感無量の様子を見せた。


anohi-organ

 今回、登壇したキャスト3人全員が初共演、そして監督とは初タッグだったが、まずは戸田がそれぞれの印象について問われると、「あれは、そう、おととしの暖かい時期だった……」と語り口調で思い返しながら、「平松監督は女性なのにすごく凛々しく、男らしく、たくさんの知識と想いが詰まった方だなと思いました。クランクインしてもその想いや強さは変わらなかったですし、本当にカッコいい女性だと思います」と印象を明かすと、「褒め殺しされてる気がします」と監督は恥ずかしそうに照れ笑い。大原に関しては「ちっちゃい~かわいい~ふわふわ~としていましたね。保育園に行って実際に保育士さんの体験をさせてもらったんですが、そのときもニコニコで走り回っているさくちゃんを見て、なんて元気でフレッシュな人なんだ!と思いました。みっちゃん先生と同じように、子どもたちと同じ目線で接していて、すごく優しい人。例えるなら太陽の人です」と語ります。バラエティ番組では共演済みだった田中に関しては、「えっ!? バラエティでお会いしたことありましたっけ(笑)!?」と、記憶がない戸田の様子に、「第一印象が無かったということで……(笑)」と田中が思わずつっこむが、「でもテレビで拝見しているよりもずっとスマートで、脇本さんの格好をしていると、爽やかな色気を放出されているんです。素敵だなと思います!」と、戸田からの突然の告白に、「全く予想外のコメントが返ってきてびっくりしています……(笑)」と、動揺しながらもまんざらでもない表情。

 大原は印象的なシーンについて「恵梨香さんにビンタされるシーン。なかなか人にビンタされることってないじゃないですか。リハーサルでも振りだったんですが、本番だけちゃんとやることになっていて。いざ愛のビンタを受けたときに、人ってこんなに傷つくと同時に、愛情もすごく感じるんだなって思いました。カットがかかった瞬間はもう二人で笑っちゃって。すごく緊張したシーンでしたね」と、撮影を振り返る。「今までビンタとか、蹴りを入れるとか、経験してきたんです。あ、もちろん芝居ですよ(笑)。でも相手は今まで男性だったので、受け方も慣れている方が多かったし、アクション・シーンでも緊張することは無かったんですけど、女性に対しては初めてだったのでやっぱり緊張しましたね」と、ビンタをした戸田もこのシーンは緊張したという。

 田中は「脇本は楓先生と一緒に物事を進めていく立場だったので、楓先生が上の立場としてしっかりしなきゃいけない想い、でも不安で揺れ動く信念というのを一番傍で見ていたので、(感情を押し殺してきた)楓先生が最後に涙するシーンは、僕の中でも想いが大きかったです」と、楓が唯一甘えを見せることができた脇本の役に感情移入し、思い出深いシーンになったと語る。また楓と脇本の間に特別な感情が微かに垣間見えるシーンに対して「あれはラブシーンでしたよね(笑)」(戸田)、「あのシーンも緊張しましたね。どれくらいその想いが見え隠れしたほうがいいのか、すごく丁寧に演出していただきました」(田中)と、切なく奥ゆかしい二人の関係の撮影秘話を明かした。

 そして本作は太平洋戦争末期激動の昭和を描き、昭和から平成、更にその先の時代へと語り継いでいきたい物語でもあるが、いよいよ5月1日、新年号に変わり新しい時代がやってくることに因んで、“新しい時代になっても、変わらずし続けたいこと”について発表することに。まず戸田から「ダイビング! 海に潜るのがすごく好きで、一年に一回は潜りに行くんですが、自然を感じる時間が自分にとって必要な時間なので、続けていきたいですね。次はパラオにいきたいです」と回答すると、「かっこいい~~! 国内かと思ったら……」と大原が尊敬の眼差しを向ける。「日本と比べると潮の流れが速いので上級者じゃないと難しいんですけど、その感覚を味わいたいです。海の中で歴史を見たいなとも思っていて、4~5年位前に沈没船を見たことがあるんですが、歴史を海底で見るということに、“生”を感じることができて、感動を覚えたんです。あとはサメとかもみたいです」と目標を述べると、サメ好きの田中はピクリと反応し、「(語ると止まらなくなるので)僕は喋らないようにしておきます……」とぐっと我慢。続いて大原は「こんなかっこいい話の後にする話でもないんですけど……去年免許をとりまして! ペーパードライバーにならないように運転を続けなければいけないなと思います。普段運転するときに乗せている家族たちはだんだん上手くなっているよ、って言ってくれるんですが、友達からは車に乗るならヘルメットを被っていくと言われています(笑)」と明かした。「僕はコンビなので、コンビを続けていきたいです」と田中が答えると、コンビ仲を心配した戸田が「えっ、大丈夫ですか……?」とツッコミ、会場からは再び笑いが。監督は「仕事ですかね。撮り続けることは難しいと思うんですけどね、また私の作品にも出てください」と、映画に対する強い想いを語った。

 戸田は「とにかく私は、今生きている世代の皆さんと一緒に、次世代に対して、このお話を語り継いでいきたいなと思っています。私たちは戦争があった時代のことを分かりきれないし、事実を全て知ることはできないけど、少しでも知るということがすごく大事です。今回この作品に関わって、ずっと語り継いでいかなければならないことだなと思えたので、皆さんにはそのお力を貸していただければと思います」と、この映画に懸ける想いと感謝を繰り返し、大原も「皆さん、ありがとうございました。今、こうやってお客さんの顔を見ていると、男性女性含めて、いろいろな世代の方たちにこの作品を観てもらえているんだなと思っていました。老若男女、という言い方をすると、軽く聞こえてしまうかもしれませんが、本当に様々な世代に観てほしいですし、観ることができる、幅広く知っていただかなければならない作品だと思います。2回、3回観てもその都度、感じることは違うと思うので、何度も劇場へ足を運んでくれたら嬉しいです」とメッセージを送った。

 なんと最後にはこの舞台挨拶へ足を運んだ観客への感謝の気持ちを込めて、キャスト・監督がステージを降り劇場真ん中の通路を練り歩き、さらに観客の撮影もOK!というサプライズ・プレゼント・タイムが実施され会場は大盛り上がり! 笑顔で一歩一歩確かめるように歩いたキャスト・監督は、至近距離で多くの人達の気持ちを感じながら万感の想いで会場を後にし、今後さらにたくさんの人々へ感動が広がっていくことを予感させるイベントとなった。


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(オフィシャル素材提供)



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