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『ねことじいちゃん』岩合光昭 写真展レセプション

2019-01-10 更新

柴咲コウ、岩合光昭監督、ベーコン

ねことじいちゃんnekojii 配給:クロックワークス
2019年2月22日(金) “猫の日” ROADSHOW
© 2018「ねことじいちゃん」製作委員会

 日本人の作品としては初めて「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙を2度飾った世界的に有名な動物写真家であり、NHK-BSプレミアムで放送中の「岩合光昭の世界ネコ歩き」も大人気の岩合光昭が初めて映画監督に挑戦! 主演はこれまた映画初主演となる落語家の立川志の輔。岩合監督からの「大吉さんは志の輔さんしか考えられない」という熱いオファーで67歳&64歳の初チャレンジの組み合わせが実現。ヒロイン役として柴咲コウが3年ぶりに映画出演することでも話題の『ねことじいちゃん』が2月22日(金)に公開となる。

 本作の公開を記念して、映画の撮影中に監督業と並行して岩合監督が撮影した写真約160点で構成した岩合光昭写真展「ねことじいちゃん」の開催が決定。1月5日(土)~富山市民プラザ、1月9日(水)~日本橋三越本店を皮切りに全国各地で開催。この度、日本橋三越本店での開催前日1月8日(火)にレセプションを開催した。レセプションには、ヒロインの柴咲コウ、“タマ”こと猫のベーコン、そして岩合監督が登壇。ベーコンによるくす玉開き、そして撮影時の貴重なエピソードが披露された。


 岩合監督が撮り下ろした写真が飾られた会場に、岩合監督と、黄色いワンピース姿の柴咲コウが多くのフラッシュに包まれて登場。岩合監督は「皆さんいい子ですねえ」と猫に呼びかけるように挨拶し笑いを誘った。

 続いて、本作でも天才的な演技で監督やキャスト陣を驚かせた主演猫・ベーコンも登壇。早速、くす玉開きという大役を任されたベーコンだが、予想以上の注目に少々緊張気味の様子。この日のために用意されたくす玉を、柴咲と岩合さんが持ち上げるも、興味を持たないハプニングも。ようやくベーコンがくす玉のひもを引いて見事な“くす玉開き”を披露すると、報道陣からも大きな歓声が起き、暖かい拍手が巻き起こった。大役を終えたベーコンはステージから飛び降りると、余裕の貫禄でステージ前を横断し、報道陣からもあまりの可愛さに歓声が上がり、岩合監督も「ベーコンは緊張したんじゃないかですかね?」と微笑んでいた。


nekojii

 本作の公開日が2月22日の「ニャンニャンニャン」の日であることについて、岩合監督は「この作品は、公開日が先に決まってから制作に入った映画でした」と明かした。主演を務めた立川志の輔についても「佐久島に入っていただいたとき、お願いするまでもなく膝の上に載せて、ベーコンをかわいがってくれて大吉になろうとしてくれたんです」と猫とのエピソードを披露。だが、ベーコンについては「柴咲さんが、その3日後くらいに入られたときに、ベーコンは柴咲さんの顔を見た瞬間に、志の輔師匠のひざから飛び降りて柴咲さんのほうに寄って行ったんですよね」と語り、会場から爆笑が。柴咲が「ただ新鮮だったから挨拶してくれたんだと思いますよ」と笑顔でフォローしていた。

 その柴咲についても岩合監督は「普段から猫を飼われていて、愛されているんですよね。猫の人だと思いました」というと、柴咲は「猫の人」と苦笑しつつ、小さい頃から猫が好きで、「ねこ」という字がタイトルに入っているし、何より岩合が初監督という作品は二度とないので、二つ返事で受けさせていただきました」と快諾したことを明かした。撮影についても「岩合監督は、初めての監督としての経験だったと思うんですけど、いろいろなスタッフの意見に耳を傾けておられて、最善の方法で作品が完成したと思います」と監督の撮影時の様子を語るも、岩合監督はここで「最初の撮影の時に、柴咲さんからお叱りを受けまして(笑)」。「僕がOKを出したら、柴咲さんがモニターのほうに来られて『監督は猫しか見てなかったですね』とおっしゃったんです。人間のお芝居も見てくださいね、と(笑)。それで、あ、しまった、と思いまして」というと、柴咲も「図星だったんですね」と撮影時を思い出しながら笑っていた。それからは撮影で人間の動きも細かく見るようになったという。

 また、柴咲が一昨年に務めていた「おんな城主 直虎」の役のイメージがあったという岩合は「ベーコンが寄って行った時に、この人は本当に直虎をやっていた人なのかというくらい優しい表情でして」というと「直虎も優しいですよ(笑)」と柴咲から鋭いツッコミが。しかし今回の役に付いて柴咲は「不思議な経験をさせていただきました。普通は本番っていうと役になるのが、猫がいるとどういう顔をして立っていたらいいんだろうか、と。普通のお芝居とは違う経験をさせていただきました。岩合監督からもリハの時に、芝居をしないでくださいと言われて。空気感とか、そこで沸き起こる気持ちを大事にすればいいかなと思いました」と語った。岩合監督も「すでに本作を観た人たちからも自然だったと言われたんですけど、僕はそれを目指していたんですよ。島の人間の関係性を自然な感じで描きたかったので、志の輔師匠にも肩に力を入れないでと言ってきたんですよね」と、こだわりを語った。柴咲の演技についても、「役作りがしっかりしていたので、美智子さんになっていた」と太鼓判を押すも、柴咲は「全然ですよ」と謙遜。だが岩合監督は「風景の中でも柴咲さんが猫と一緒にいるだけで目が吸い寄せられるなと。風景の中でも輝いていた」と大絶賛だった。

 ベーコンの演技についても、志の輔から「台本に猫が芝居をするって書いてあるんだけど」とツッコミを受けたという岩合監督。「するわけがない」と笑いながら柴咲が言うと、「でも、監督だから“する”と言わなきゃいけなくて。そのあとが大変だったんですけど、ベーコンはスーパーキャットだったんですよ」と、まるで台本を読んだかのような動きを見せてくれたベーコンにぞっこんだったという。「撮影が終わったら、うちに来てくれるんだろうなと思っていたんですが、プロダクションの人に『いやいやこれから稼いでもらわないといけないので』と言われてしまいました」と爆笑を誘っていた。

 「でも本当に猫は自然に動いてくれて、演技をしてくれて、キャストの皆さんがその動きに合わせて動いてくれたんですよ。小林 薫さんも、刺身を投げたら猫が喧嘩をしてしまうところで、“こらこら、喧嘩なんかするんじゃねえよ”と声をかけてくれたり。とっさのアドリブが素晴らしかったです」と明かしつつ、このシーンに登場する猫が、「おんな城主 直虎」でも人気の出た“にゃんけいさん”を演じた猫だということも明かした。

 柴咲について、岩合監督は「子猫が水を飲むところで、足を踏み外してしまうシーンで、すぐに猫を助けてくれたんですよ。そういうところが素晴らしい。その素早さにびっくりしました。そういうハプニングが逆に美しさを生んだりするんですよね。いわゆるディレクターズ・カットってありますけど、僕はいいシーンを全部入れたのでもう作れないです」と語り、会場を沸かせた。一方で、冒頭でタマが食卓にあがって食べようとするシーンをやった時に、『タマ、よくやった』とベーコンをほめていたところ、後々、志の輔が、『あいつは猫しかほめない』と言っていたということも明かし、「志の輔師匠も抱きしめればよかったかな(笑)」とやや反省していた。

 また、大吉の妻役を演じた田中裕子の演技力にびっくりしたという。「タマが枕元に近寄った時にタマの名前を呼びながら、その目は病弱な人という演技をされていてすごかった」と思いだしながら語ると、柴咲から「人間にも興味持ってもらいましたか(笑)」と言われ、苦笑していた。タマの子供の頃を演じた子猫が、岩合監督の家に住んでいるということが明かされると、報道陣からは「えー!」「可愛い!」とらやましがる声が上がる一幕も。

 さらに、佐久島での撮影中、柴咲が猫のゲージを掃除してくれたというエピソードも。「控室にいたら、猫たちの声が聞こえて。気になって行ってみたらトイレが掃除されていないのを見つけて、スタッフみんなで掃除したんです」と語ると、岩合監督も「それを聞いたときに“えらい”という言葉がでましたね。率先して猫のことを考えてくれたのは、キャストの中でも柴咲さんがNo.1だったんじゃないかな。猫への接し方とか表情が、役柄から離れても優しい顔をされているのが素晴らしいことだと思っています」と感謝。柴咲は「猫はきれい好きだと思っているし、こちらの都合で待機してもらっているので少しでも心地よく過ごしてもらいたいと思っていたんですよ。この作品は本当に特殊で、カメラの前に立ってて、顔がこんなにとろけていていいのかなと思ったくらい。でも、岩合さんはこれを撮りたいんだろうなと思っていました。本番でも猫が驚かないように、今回の撮影はカチンコがなかったので、余計に日常と境目がなくて、撮影で猫セラピーを受けているような感じでした」と語り、さらに「猫ももちろん素敵に映っているんですけど、どんなカットにも猫がいる作品って、いままでにないですよね。その猫も伸び伸び過ごしているし、猫の日常が描かれているので、素敵な映画になったんじゃないかと思います」と作品の見どころを語った。岩合監督も「撮影した佐久島は素晴らしい島なので、映画を観て、皆さんにも実際に訪れていただきたいと思います」とを思い出しながら語っていた。

 フォトセッション中もベーコンが動くたびに会場中から笑いや歓声が起こり、終始和やかな雰囲気でイベントは終了した。


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(オフィシャル素材提供)



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