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舞台挨拶・イベント

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『おかあさんの被爆ピアノ』製作発表

2018-12-17 更新

佐野史郎、武藤十夢(AKB48)、宮川一朗太、城之内正明、南壽あさ子(出演、主題歌)、矢川光則(被爆ピアノ調律師)、五藤利弘監督

おかあさんの被爆ピアノhibakupiano 配給:渋谷プロダクション
2019年初夏クランクイン 2020年公開予定
© 映画「被爆ピアノ」製作委員会

 被爆ピアノにまつわる実際の話から着想を得たオリジナル映画『おかあさんの被爆ピアノ』を、佐野史郎とAKB48の武藤十夢のW主演で、製作されることが決定した。その他、ヒロインの父親役に宮川一朗太、ヒロインの祖母役と主題歌で南壽あさ子を迎え、クランクインする。製作発表には、佐野史郎演じる・被爆ピアノの調理師役のモデルとなった、矢川光則氏も登壇した。


 まず、本作の企画について聞かれた五藤監督は、「被爆ピアノの調律師の矢川光則さんが、被爆したピアノを持ち主の方から託されて、修理して平和コンサート活動をなさっているということを伺って、テレビのドキュメンタリーで取材させていただいたのがきっかけです。ドキュメンタリーで伝えられることと伝えられないことがあったので、ぜひ映画として伝えさせていただきたいと思って、映画化を提案させていただきました。10年かかったんですけれど、ようやく来年撮影させていただけることになりました」と説明。


hibakupiano

 ストーリーに関しては、「矢川さんは年間150ヵ所くらい全国各地を廻っていらっしゃるんです。いろいろな方が矢川さんのことを知って、いろいろな方が被爆したピアノにいろいろな想いを持っているんですが、それを10年間見させていただいた中で、いろいろな方のいろいろな想いを凝縮させていただいて、矢川さんをモデルとした調律師が日本を廻って、被爆ピアノで平和コンサートをしていく中で、若い方がどういうふうに心を動かされるかを物語にさせていただきます」とのこと。

 本作の佐野史郎演じる加川役のモデルとなっている現役の被爆ピアノの調律師の矢川光則氏は、自分をモデルとした映画が作られると聞いて、「自分のトラックに積んで全国に平和の種まきをしているけれど、映画ができるということで、更にいろいろな方が被爆ピアノの存在を知って、改めて平和のことを考えていただける大きなきっかけになるのでは」と期待を語った。


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 また、自分をモデルとした役を佐野史郎が演じることについては、「願ってもない」と喜びを話し、初めて矢川に会った佐野は、「世界的に、プロパガンダ的なものに映画が使われてきた歴史があるので、矢川さんが『(プロパガンダ)運動』みたいな方だったらどうしようと正直思っていましたが、本人にお会いしたら、『事実は事実。この事実をどう受け止めますか?』という伝え方の方。言葉で説明するのではなく、『こういう音です』というシンプルさを全国に届けていらっしゃるんだろうなということが分かるような、とつとつとした方でした。なので、良かった、と思っているところです」と安堵の表情を浮かべた。また、(小柄な矢川さんと比べ、)「僕は大きいですよね?」とジョークを飛ばし、「あくまでもモデルということで、自分なりの調律師の世界を作れればと思っております」と意気込みを語った。

 佐野は、「初期の頃に、黒木和雄監督の『TOMORROW 明日』という長崎に原爆が落ちる1日前の話の映画に出ました。本作の脚本を読んで、映画と長崎・広島・3.11は切り離せないものということを改めて思い、僕も常にそういう作品と関わり続けてきたんだなということを意識させられた脚本でした」と話した。


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 監督から「被爆ピアノに心を動かされる役」として紹介された武藤十夢は、「私は戦争を経験していないので、胸がぎゅっと掴まれるようなシーンがあったり、人の温かさが伝わるような作品だなと思いました」と脚本の印象を語った。また、ピアノについて、「3歳位から10何年かやったけれど、しばらく弾いていなかったので、これを機に練習して作品に臨めたら」と話すと、佐野にすかさず、「AKBのコンサートでもやるんでしょ?」と突っ込まれ、「1回ちょっとだけ弾いて、大失敗をして、それから弾かなくなっちゃったので、映画でリベンジで披露できたらと思います。W主演という大役を任されて、嬉しさ半分、緊張半分という感じなんですけれども、佐野史郎さんについていけば大丈夫だと思っています」と佐野への信頼を語った。


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 ヒロインのお父さん役の宮川一朗太は、脚本の感想を聞かれ、「正直、被爆ピアノについては今回初めて知りました。この映画のもう一つの主役は被爆ピアノ。それと同時に、僕ら親子、被爆2世と3世という問題もでてきます。広島の皆さんは今でも大きな問題を抱えていて、今でも戦争は終わっていないんだな、と思いました」と回答。撮影で楽しみなことを聞かれ、「実は十夢ちゃんのお父さんとは30年以上の親友でして、生まれた時から知ってるんです。あの子がAKBに入ったんだと思っていたら、24年経って親子役をやらせていただくなんて、夢にも思っていなかったです」と告白! 「十夢ちゃんの実際のお父さんをモデルとして……」と話し出すと、武藤が、「えーっ! それは困ります!」と止めに入り、宮川も「モデルにならないように頑張ろうと思います」と言い換えるという、息の合ったやりとりを見せた。


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 矢川氏の御父上は、26歳だった1945年8月6日に爆心から1kmくらいの至近距離で被爆した。1階から2階のわずかな踊り場で被爆したから助かったものの、1階や2階にいた方はほとんど亡くなられたとのこと。2年位生死をさまよった後元気になり、矢川氏が元気に生まれ、78歳で亡くなった。その矢川氏の御父上役を城之内正明が演じる。「脚本を読んで、戦争の話を聞かれるほうも、痛みだとかを思い出すのだなと思いました。この映画が完成した時に、親子で観ていただいて、家族で話せるような作品になるといいなと思います」と話した。


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 矢川氏が活動していく中で6人が被爆ピアノを寄贈しているが、本作では一人のキャラクターに集約させている。その、ヒロインのお祖母さんの若い頃の役を南壽あさ子が演じる。「私は普段シンガーソングライターとして作詞作曲をして全国すべての都道府県に歌を届けているんですが、矢川さんはピアノの音色を全国に届けていると聞いて、ピアノを弾く者として、魅力を感じましたし、トラック一台で戦争の恐ろしさを伝えているというところが素晴らしいなと思いました」と話し、「主題歌を作るのはこれからなんですけれど、本作はピアノがもう一つの主人公なので、ピアノを印象的にしたいなと思います。重い題材ではあるんですが、矢川さんは、未来に繋がるような活動をされているので、希望を出せるようにしたいと思います」と意気込みを語った。


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 監督は、劇中に広島ならではのエピソードも入るとのこと。「お好み焼きが何で広島に拡がったかを伺ったら、戦争と繋がりがあるとのこと。これ以上はネタバレになるので、映画を観て、答えを見つけてください。来年の初夏に撮影し、被爆から75年の2020年に公開の予定です」と話した。監督が「日本が被爆したということを知らない若者が増えていると新聞で読みました。いろいろな立場の方々が、73年前に被爆したということを忘れないために、この映画を作らせていただきたいと思います」と意気込みを語り、製作発表を締めようとすると、佐野が、「監督からキャスティングのことを話してください」とリクエスト。

 「2009年のドキュメンタリーの撮影をしている時から、調律師の役は大杉 漣さんにお願いしていました。大杉さんは舞台やドラマでお忙しくされていて、今年5月過ぎに広島に行きましょうという話をしていた矢先にお亡くなりになりました。そこで映画の企画がストップし、7月に災害もあったので延びていたんですが、広島の方々も、『災害があってもこの映画を伝えたい』と言ってくださったので、僕たちもこれは作らせていただきたいと思い、佐野さんに主演をお願いしました」と説明。

 佐野は「責任重大というか、大杉さんとは共演が多かったですし、お互い音楽が好きで、二人で“漣&史郎”というデュオを組んで吉祥寺の音楽祭で演奏したこともありました。腹を割って話し合える数少ない俳優仲間の一人でした。昨年、映画を一緒にやったのが最後になってしまいました。僕が受け継ぐということですので、戦争の問題、震災後の問題に関わる作品がお互い多かったことも意識しながら、長崎・広島・3.11で犠牲になられた方の命はもちろん、個人的にも漣さんの命を受け止め、引き継ぎ、次に伝えていく作品があるんだなと強く思っています」と熱い想いを伝え、最後に天を見上げ、「漣さん、見ててください」と天に語りかけ、製作発表を締めくくった。



(オフィシャル素材提供)



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