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2018-05-23 更新
田中 和(原作)、イッセー尾形、阿部純子、井上雅貴監督
ミハイル・ガルーシン駐日ロシア大使
配給:KADOKAWA+平成プロジェクト
2019年春 全国ロードショー
© 2019ソローキンの見た桜製作委員会
ラジオドラマ「~松山ロシア人捕虜収容所外伝~ソローキンの見た桜」(南海放送)が、構想10年を経て映画化される。
2018年日露交流記念作品となる映画『ソローキンが見た桜』の製作発表会見が、在日ロシア連邦大使館にて行われ、出演者のイッセー尾形、阿部純子と田中 和(原作)、井上雅貴監督、ミハイル・ガルーシン駐日ロシア大使 が出席した。ロシア連邦大使館での会見は日本映画史上初めてとなる。
日露戦争のさなか、愛知県松山市に設置された「捕虜収容所」を舞台に日本人女性とロシア軍少尉とが織りなす「愛」の物語。戦争のさなかにハーグ条約に則り、当時松山の人口は3万人で5人に一人がロシア人という割合で2年もの間トラブルなく共生していたという。今でも松山市民が当時亡くなったロシア兵98人の墓所を清めていることも、あまり知られていない事実だろう。メガホンを取るのは、アレキサンドル・ドモガロフや石井岳龍に師事した井上雅貴監督。撮影は来月に松山ではじめられ、7月は場所を移しロシアのサンクトペテルブルクで行われる。
今作で、日露戦争時を生きた女性・ゆいと2018年を生きる駆け出しのテレビディレクター・桜子と1人二役に臨む阿部は、「2役と聞いて、とても緊張しています。責任重大ですよね」と気持ちを引き締め、「日本とロシアの映画交流に参加できることで胸がいっぱいです」と意気込みを語った。
捕虜収容所長役を務めるイッセー尾形は「会見には劇中衣装を着て出たい」とこだわったことを明かし、「子供の頃からこの話は知っていました。そんなことがあったんだ。信じられない思いでしたが、(日本人として)誇りに思っていました。そんな作品に出られることが出来て光栄です」と撮影を心待ちにしている様子。また、役作りでは「捕虜の人権をどこまで尊重するのか日々悩んだと思います。そういう苦悩やジレンマをいっぱい体験したいと思います」と話した。
ゆいと恋に落ちるロシア兵役・ソローキン役のロデオン・ガリュチェンコからは「来日して松山での撮影を楽しみにしています。忘れられないほど大事な思い出になると思います」とメッセージが届いており、阿部は「ロシアの方とのお芝居は初めてですが、お会いするのが楽しみです。国を隔てての作品作りに感動しています」と瞳を輝かせた。
オールロシア語、ロシア・ロケの作品「レミニセンティア」を監督した経験のある井上は「日露友好作品として、非常に価値のある重要な映画になると思っています。自分ができる力をすべて注いで映画を制作していきます」と意気込みを語っていた。
(取材・文・写真:Sachiko Fukuzumi)
映画『ソローキンの見た桜』
(2019年、日本)
■イントロダクション:
2018年、駆け出しのTVディレクターの桜子(阿部純子)は上司の倉田史郎(斎藤 工)と一緒に兵墓地の取材でロシアに行くことが決定していたがその仕事に興味を持てなかった。
しかし、祖母菊枝(山本陽子)から自分のルーツがロシア兵にあると知り、興味を持ち始める。手がかりはロシアから届いた謎の手紙とソローキン(ロデオン・ガリュチェンコ)、ゆい(阿部純子)、二人の日記。
日露戦争時、傷ついたロシア兵の看護をしていたゆいは兄の健二を戦争で無くし、心の奥底ではロシア兵を許せないでいた。ソローキンはゆいの心の奥の悲しみを知り、その悲しみを取り除いてあげたいと願っていた。
ゆいはソローキンの寛大な心と女性を尊敬する考え方に、ソローキンはゆいの献身的な看護の優しさにふれ、お互いに惹かれあって行く。
しかし、松山市民と捕虜との交流は深まっていたが、戦争中という特殊な状況下、ソローキンとゆいの愛は許されなかった。
そして、ロシア革命に参加する為、ソローキンは脱走を計画、ゆいをロシアへ連れて行こうとするが……。
■製作:ソローキンの見た桜製作委員会
■原案:青山淳平(「松山ロシア物語」)
■原作:田中和彦(「ソローキンの見た桜」)
■監督:井上雅貴
■脚本:井上雅貴、香取俊介、大浦光太、コンスタンチン・サモイレンコ
■プロデューサー:益田祐美子
■出演:阿部純子、ロデオン・ガリュチェンコ、アレキサンドル・ドモガロフ、イッセー尾形、山本陽子、斎藤 工ほか
■公開表記:配給:KADOKAWA+平成プロジェクト
2019年春 全国ロードショー
公式サイト: https://solokin-movie.com (外部サイト)
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