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舞台挨拶・イベント

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『海を駆ける』初日舞台挨拶

2018-05-28 更新

ディーン・フジオカ、太賀、鶴田真由、阿部純子
セカール・サリ(通訳:丹・マウラニ)、深田晃司監督

海を駆けるumikake

配給:日活 東京テアトル
テアトル新宿、有楽町スバル座ほか絶賛公開中!
© 2018「海を駆ける」製作委員会

 第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門で審査員賞を『淵に立つ』で受賞し、今や世界の映画人が注目する深田晃司監督の最新作『海を駆ける』。深田監督は、2011年の東日本大震災の後に大学の研究チームの震災復興リサーチに参加。そこで、2004年にスマトラ島沖大震災で津波で壊滅的な被害を受けつつも、今では完全に復興を遂げた町バンダ・アチェを訪れて本作のアイデアを想起したという。自然は時に豊かに美しく、時に脅威となり人を飲み込み、また人間の生活は自然と共にあるというさまを、インドネシアの美しい海、そして国籍や宗教を越えて育まれる若者たちの友情を通して描くファンタジー。


umikake 5月26日(土)、テアトル新宿にて豪華キャスト陣が集結し、初日舞台挨拶が行われた。主演のディーン・フジオカをはじめ、太賀、鶴田真由、阿部純子、セカール・サリ、深田晃司監督が登壇すると、本編上映後の会場はさらなる熱気に包まれた。

 登壇後すぐの一言挨拶の場面では、映画の本編と関連付け、それぞれの役の言語で挨拶をすることに!(セカールはせっかくなので日本語で/監督はインドネシア語でご挨拶)ディーンの流暢なインドネシア語に会場からは歓声があがる場面も。インドネシア・スマトラ島のバンダ・アチェで全編ロケ撮影した本作。撮影時の思い出やついに公開初日を迎え、こみ上げる想いを語った。


一言ご挨拶をお願いいたします。

ディーン・フジオカ: 自前で通訳します。(インドネシア語で)「皆さん、こんにちは。私はラウです」』っていうフェイントをかけながらも、ディーン・フジオカでした。「今日はここで皆さんに会えてうれしく思います。ありがとうございます」。

太賀: (インドネシア語で)「こんにちは。私の名前は太賀です。今日は観に来てくださってありがとうございます」。(ディーンさんから「太賀」って言ってなかったよ?とツッコまれると)、太賀マンジャと言いました。マンジャとは“甘えん坊”という意味です。インドネシアでは、あだ名で“太賀マンジャ”と呼ばれていました。

鶴田真由: (インドネシア語で)「こんにちは。鶴田真由です」。映画の中ではたくさん喋っていますが、もうすっかり忘れてしまいました(笑)。

阿部純子: (英語で)「皆さん、こんにちは。サチコを演じました阿部純子です。本日はお越しいただきありがとうございます。今日はドキドキしているんですが、ディーンさん、深田監督、皆と一緒に初日を迎えられてとてもうれしいです。最後までどうぞ、よろしくお願いします」。

セカール・サリ: (日本語で)「皆さん、こんにちは。私はセカール・サリです。どうぞよろしくお願いします」。

深田晃司監督: (インドネシア語で)「おはようございます。私は深田晃司です。ありがとうございます」。最後に「テレマカシ」と言いましたが、「ありがとうございます」という意味です。現地でたくさんつかった単語です。


<アディパティ・ドルケンさんからビデオメッセージ>
 Hi guys! I hope you enjoy the movie, and for Koji and team, good luck guys!
(日本語訳)皆さん、映画を楽しんでもらえるとうれしいです。深田監督、チームの皆さん、映画の幸運を祈ります。

太賀: (ビテオを見て)短っ(笑)! マディパディは寝起きですかね(笑)?

ディーン・フジオカ: 髪型がだいぶ変わってますね! 元気そうで良かったです。こちらには日本を代表する太賀マンジャがいますからね。現場では、インドネシアのスタッフのみんなが「まずあそこのキャスティング会社の人に会ったほうが良いよ」りとか「インドネシアでどうやったら太賀マンジャが成功するか」を真面目に考えていて、太賀マンジャはマスコット的存在でした。

太賀: ちょっとでもいけるんじゃないかと思った自分を反省していますが、まずは日本でがんばろうと(笑)!

深田晃司監督: 多分この映画がインドネシアで公開されたら、たぶん太賀くんオファーされますよ!

太賀: そういえば、ご飯食べるやり方も最初、ディーンさんに教えていただいたんですよ。4フィンガーではなく3フィンガーで食べるんですよね。

ディーン・フジオカ: 慣れてくるとノールックで話しながら食べてましたね。



レインストッパーについてお話しください。

ディーン・フジオカ: 日本でレインストッパー業をやったら絶対成功すると思いますよ(笑)! 普段はコーヒーを飲んで、タバコを吸ってるだけなんですが、雨雲が近づいてくると弟子と二人で来て、彼らが祈っていると雨雲がなくなっていくんです。

太賀: 本当に雨が降らなかったですよね。

ディーン・フジオカ: クランクインする前は、1週間雨が降ってたんですが、撮影を開始した途端、ずっと雨降らなかったんですよ!

深田晃司監督: 本当にクランクインしたら、振らなくなって、クランクアップしたら大雨が降ってきて! スピリチャルなことは信じないけど、これは信じたほうが徳だなと思いました。

ディーン・フジオカ: 『海を駆ける』はスピリチュアルの塊ですよ(笑)!


撮影は去年の8月頃でしたが、初日を迎え撮影時を振り返って、日本と違って撮影スタイルが大変だったことや面白い発見出来事、印象深い思い出は?

太賀: 海を駆けるシーンですかね。このシーンで、実は、海の中に橋があるんです! 本番前に服は濡れてはいけないので、ある程度の緊張感を持って撮影する段階だったんですが、橋に入る前に海にズッコケてダイブしちゃって、ずぶ濡れになるっていうのが印象に残ってますね(笑)。

深田晃司監督: 海を駆けるシーンを最初の段階から書いていて、初稿の時からこのタイトルだったんですが、どうやって走らせるかっていうのをスタッフで議論していました。最初はルーランナーで走ってもらって合成しようかと思ったんですが、いろいろ試した結果無理だな……と。そこで実際に40mくらいの橋を作ってもらいました。海が満ちて橋が隠れたくらいのところで走ってもらって。だから満潮になってしまうとダメなんですよ。30分くらいのタイミングを狙って撮影し、このシーンはCGは使ってない生の映像です!

ディーン・フジオカ: インド洋で海に向かって走って行くと、周りが全部海なので、今思っても不思議な景色、体験でした。振り返って頭から海につっこむってやったんですが、耳や鼻に水が全部入っっちゃって、衝撃でしたね。鼻から塩水を入れるのって耳鼻科であるじゃないですか。結構スッキリしましたね(笑)。

鶴田真由: 息子と二人でご飯を食べているシーンが結構好きです。こういうシーンで、家族の絆や他人には見せないリラックスした感じが良いですよね。

阿部純子: 海のシーンですごく忘れられないシーンがあって、砂浜を歩くシーンで私が勢い余って、海につっこんでしまって、海におぼれかけて……監督がカットをかけてくださらなくて「そのまま続けて下さい」って感じで……(笑)。あのシーンは焦りました(笑)。

セカール・サリ: クリスとサチコが勘違いをしてしまうシーンで、それが誰のせいかというとタカシのせいなんですね(笑)。タカシがその後登場するんですが、タカシの表情を見るとおかしくて笑いを堪えるのが大変でした。

太賀: 顔を見るたびに笑いが止まらなかったですもんね。

セカール・サリ: 自分に「笑わない笑わない」と言い聞かせてました。自分が笑いだしたらまたクリスがビンタをされる羽目になるので(笑)。


最後に一言お願いいたします。

ディーン・フジオカ: この作品は観た人それぞれの価値観や人生観が問われる作品だと思います。違う意見がエクスチェンジされる、そんなキッカケになる映画だと思います。日本、インドネシア、中華圏、フランスのみならず、この作品が海を越えて駆けていけるよう、ぜひ皆さん、応援をお願いします。

深田晃司監督: いつもいい映画は何かと考えると、鏡のような映画が良いと思っています。観た人それぞれのインドネシアに対する考え方があぶり出されてくる映画になっていれば良いなと思います。
 バンダ・アチェに初めて行ったのは2014年で、そこから7年たって今日に至ります。バンドアチェで17万人の方が亡くなった災害のことを3.11に津波が来た直後の日本人の私が話を聞いたときに、津波の被害にあっている人はどこの国にもいるし、世界はバラバラなようだけど繋がっているともいえると当時思いました。この映画を世界のたくさんの方に観てもらって、いろいろと感じてもらいたいと思います。



(オフィシャル素材提供)





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