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舞台挨拶・イベント

トップページ > 舞台挨拶・イベント > 『ノクターナル・アニマルズ』トークショー付き特別試写会

『ノクターナル・アニマルズ』
トークショー付き特別試写会

2017-10-25 更新

ミッツ・マングローブ

ノクターナル・アニマルズnocturnalanimals

配給:ビターズ・エンド
11月3日(金・祝)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
© Universal Pictures

 世界的ファッションデザイナーのトム・フォードが『シングルマン』(09)以来、7年ぶりに監督を務めた最新作『ノクターナル・アニマルズ』がいよいよ来週11月3日(金・祝)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開となる。公開に先立ち、10月24日(火)にトークショー付き特別試写会が行われ、スペシャルゲストとして女装家でタレントのミッツ・マングローブが登壇した!

 主演にエイミー・アダムス(『メッセージ』)、ジェイク・ギレンホール(『ナイトクローラー』)の実力派の2人を迎えた本作は、第73回ヴェネチア国際映画祭で審査員グランプリ受賞をはじめ、脇を固める名優マイケル・シャノンが本年度アカデミー賞®で助演男優賞にノミネート、アーロン・テイラー=ジョンソンが第74回ゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞するなど、各国の映画祭で受賞を重ね、高い評価を受けている。

 来場者の前にサプライズゲストとしてミッツ・マングローブが登場すると、思わず驚きと歓喜の声が上がった。エイミー・アダムスが演じた主人公スーザンの衣裳のような、深緑のロングドレスで登壇したミッツは、ため息交じりに第一声「ただただ美しかった」と話し出した。

 映像美はさすがトム・フォード!と思わせるテクニックが満載で、監督自身のルーツになるものも多く登場するという。特にミッツのお気に入りになった、凶悪犯レイ役のアーロン・テイラー=ジョンソンとルー役のカール・グルスマンには「かわいい!」を連発! さらに自身の恋愛談と合わせて、本作にいかにトム・フォード監督の想いがつまっているかを丁寧に解説した。


★色恋はファンタジー、ウェットな演出は必見!

 イベントに登壇したミッツ・マングローブと、MCの秀島史香は実は大学時代の同級生。ちょいちょいツッコミを入れてくる秀島に対し「あんたは昔から変わらないわね~」と、TVで見せるようなキレのよいジャブを飛ばすミッツ。映画を観た感想、ぶっちゃけどうですか?と聞かれると「ただただ美しかった」と語った。

 特に終盤の場面で、エイミー・アダムス演じるスーザンとジェイク・ギレンホール演じるエドワードの男女の駆け引きについて「めちゃくちゃ分かる! 色恋ってファンタジーよね」と大きく頷きながら語った。さらに自身の恋愛傾向も交えて「(自分は)悪い男にダマされるのよ。深みにハマるとね、解決するのは時間の問題じゃない」と深々とため息。ミッツが今までどんな恋愛を繰り返してきたのか気になるところ。

 「ハリウッド映画にはあまりないようなウェットな演出は、さすがトム・フォード!と思う一方で、トム・フォード監督自身の中でも、きっと復讐したいと思う相手が頭に浮かんでいたに違いない。じゃなかったらあんな演出出来ないわ!」と力説。本作の見どころのひとつは、アングルのこだわりはもちろんのことだが、以前行われた本作のイベントに登壇した映画ライターの高橋ヨシキも評していたように「L.A.のウェットな質感」が他にはない特別な映像美だと言えるだろう。全編フィルムで撮影された艶っぽい色合いはミッツも釘付けになったようだ。


★ハート乱舞♡ 悪役の2人かわいいわ~♡♡

 登場人物の中で好きなキャラクターについて聞かれると「悪役のふたりが綺麗で美しかったわ~」と即答するミッツ。“現在”“過去”“映画内小説”と3つの世界が描かれる中で、悪役のふたりとは“小説”世界に登場する、凶悪な殺人犯グループのレイ(アーロン・テイラー=ジョンソン)とルー(カール・グルスマン)のこと。アーロン・テイラー=ジョンソンは近年『キック・アス』シリーズや、『ザ・ウォール』で主演を務める若手人気俳優。カール・グルスマンは衝撃官能体験を味わえると話題になった『LOVE 3D』やエル・ファニング主演『ネオン・デーモン』でヒロインの相手役を務めるなど、今注目度急上昇中の若手の一人だ。

nocturnalanimals 犯人役にあるまじき整った顔立ちのふたりについて「警部補に越権行為をされて脅迫されて、ふたりがドーンと壁に背中を打ち付けられるシーン、あそこかわいかった~♡♡」と興奮気味に話す。特に推しメンはアーロン・テイラー=ジョンソンで「彼について調べたんだけど、若い頃のジョン・レノンを演じた『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』の監督だった23歳年上の女性と結婚したのよ! しかも前夫との間にいる2人の子と、結婚してから生まれた2人の子、全部で4人の子の面倒を見てるのよ!ゴイわ。策略家ね。まだまだこれから飛躍するわよ」とアーロンの私生活まで調べつくすハマりっぷりを披露した。

 さらに男性陣はもちろんのこと「女性陣もとても綺麗。トムの女性への意識を感じるわ、女性に対する業ともとれるし、“ガラスの天井”も見て取れる、そして女の欲深さもね」と先日希望の党代表・小池百合子東京都知事が口にしたホットワードも絡め話してた。


★トム・フォードのルーツを垣間見れる場面多数!

 MCの秀島が「複数の物語が重なり合う点が特徴ですが、そういう構造はミュージシャンとしてはどう感じますか?」と問いかけると、ミッツは「私は正直に言うと、あまりたくさん映画を観る方ではないから、難しい構造のものは苦手。特にこういういくつも世界が同時に描かれるものとか。でもこの作品は分かりやすかった。小説世界を描く時に時折現実世界の主人公スーザンが出てくるんだけど、その時は本を読んでるシーンが映るから“これは彼女が読んでいる世界の中なんだ”と理解できる。あと音楽の効果や展開の描き方も親切で、複雑な構造も分かりやすく描かれているの」と複雑な構造の中にも、トム・フォードの手腕による演出の妙を絶賛。

 さらに他に印象に残ったシーンについて「警部補ボビー・アンディーズの衣裳がこれぞテキサスの警官、と分かるテンガロンハットとかがとても記号的だった。監督の自身の出身地に対する愛憎入り混じる感情が見て取れた。ふるさとや、自分のルーツとかふつふつとした想いが詰まっている映画ね」と語った。


★復讐は創作意欲のモチベーションになる

 話は続き、ミュージシャンとしてのミッツの創作活動と『ノクターナル・アニマルズ』が結び付く。「復讐は作品を作るモチベーションになる。(復讐が)なかったら、40年生きてきてそろそろ前に進めなくなってるわよ!!」と会場の笑いを誘う。

 そして「歌手活動の中で、作詞する時にはいつも同じような方向に向かっちゃうのよね。報われなかったことばかりに焦点を当てちゃって、毎度同じことを書いてるってディレクターに怒られる。でも自分の中にはやっぱり大きな感情の歴史として残っていて「(私は)こんなに想っていたのに、あなたは逃げちゃうのね」って思うことがある。印象的なシーンで雨に濡れて佇むエドワード(ジェイク・ギレンホール)の姿は、映画が進むにつれてどんどん追いやられる主人公スーザンの脳内の妄想や幻想ともとれる」と自身の歌手活動と結びつけながら、スーザンとエドワードの過去について明かされるシーンについて言及した。

 まだまだ話尽きないミッツだったが、名残惜しそうに会場を後にした。


(オフィシャル素材提供)



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