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作品紹介

トップページ > 作品紹介 ローマ法王になる日まで

2017-05-02 更新

英題:Chiamatemi Francesco - Il Papa della gente
ローマ法王になる日までFrancesco
© TAODUE SRL 2015



イントロダクション

 2013年3月13日、第266代ローマ法王に就任したフランシスコ。就任式の式典時間を短縮し、サンピエトロ広場に集まった20万人の信徒との直接の触れ合いに時間を割くなど、新たな法王の姿勢は、驚きと歓喜の熱狂によって迎えられた。

Francesco その期待を裏切ることなく、新法王は数々の前例を覆し、自身が関わるいろいろな慣例を質素なものに変更し、“暗殺計画”が漏れ聞こえる中で法王庁改革を成し遂げ、貧しさや困難にあえぐ人々に寄り添った奉仕活動を展開し続けている。環境問題や人種差別や金融システムにも言及し、壁を作ると発言した選挙中のトランプ大統領候補(当時)に苦言を呈するなど、今や世界で政治家以上の影響力を持つ。ローリング・ストーン誌の表紙まで飾ったその人気は、“ロックスター”のようだと喩えられるほどだ。

 だが本作は、彼のそんな偉業を追ったドキュメンタリーではない。いかに“彼が彼という人になり得たか”に迫る、史上初のアメリカ大陸出身のカトリック教会長となるまでの道のりを、事実に基づき再現した実話の映画化だ。驚くべきことにその実話こそ、これまで何度も映画の題材にされてきた“暗黒のアルゼンチン軍事独裁政権”時代をガッツリと内包した、どんなフィクション映画よりも衝撃的で波乱万丈のドラマなのだった!

Francesco 監督を務めるのは、『彼らの生活』(10)のダニエーレ・ルケッティ。ローマ法王に選出されたフランシスコに興味を抱き、即座に教会を改革した彼のパワーにすっかり魅せられたプロデューサーのピエトロ・ヴァルセッキと共に、リサーチを開始したという。法王就任約1年後の14年前半にはアルゼンチンを訪れ、ベルゴリオの友人らの膨大な量の証言から、彼がいかに世の中から見捨てられた貧しい人々のいる場所で人生を過ごし、不正と闘ってきたかという波乱の半生を知ることとなった。

 撮影のほとんどはアルゼンチンで15週間に渡り行われ、70~80年代の暗黒時代が詳細に再現された。主演のベルゴリオを演じた『モーターサイクル・ダイアリーズ』(04)のロドリゴ・デ・ラ・セルナのほか、アルゼンチン、チリ、スペインの役者が起用された。監督曰くその制作現場は、“まだ傷の癒えていない、アルゼンチンという国についてより詳しく知り理解するチャンスであると同時に、その探求の旅は戦場だった”という。

 「タンゴの幻影」で知られるスペイン出身のアルトゥーロ・カルデラスの音楽が、彼の波乱の人生の陰影を静かに奏で上げ、余韻と感動を深めている。

ストーリー

Francesco コンクラーベ(法王選挙)のためにバチカンを訪れたベルゴリオは、運命の日を前に自身の半生を振り返る――。

 1938年、ホルヘ・マリオ・ベルゴリオは、イタリア移民の子としてブエノスアイレスに生まれる。大学で化学を学んでいた彼は、20歳のとき神に仕えることが自分の道と確信し、イエズス会に入会。神学を学び始め、瞬く間にその指導力が認められて35歳の若さでアルゼンチン管区長に任命される。

 だが次第に軍の圧力が強まり、恐怖政治の足音が近づいて来る……。弱きもの、民衆に寄り添い続けたベルゴリオが法王となるまでの激動の日々、彼が愛し、彼を支えた人々の姿を感動的に描き出す。


(2015年、イタリア、上映時間:113分)

キャスト&スタッフ

監督・原案・脚本:ダニエーレ・ルケッティ
製作:ピエトロ・ヴァルセッキ
音楽:アルトゥーロ・カルデルス
出演:ロドリゴ・デ・ラ・セルナ、セルヒオ・エルナンデスほか

配給
シンカ/ミモザフィルムズ
2017年6月3日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー

オフィシャル・サイト
roma-houou.jp (外部サイト)

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