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『パーソナル・ショッパー』オフィシャル・インタビュー

2017-05-01 更新

クリステン・スチュワート


パーソナル・ショッパーpersonalshopper
© 2016 CG Cinema – VORTEX SUTRA – DETAILFILM – SIRENA FILM – ARTE France CINEMA – ARTE Deutschland / WDR
© Carole Bethuel
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES

クリステン・スチュワート

 1990年4月9日、ロサンゼルスでFOXテレビのプロデューサー、ジョン・スチュワートと脚本家で映画監督でもあるジュールズ・スチュワートとの間に生まれる。
 幼い頃からTV映画などに出演し、2002年デヴィッド・フィンチャー監督作『パニック・ルーム』ではジョディ・フォスター扮する主人公の娘、サラを演じ注目を浴びる。
 2008年にはステファニー・メイヤー原作のヤングアダルト小説を映画化し世界的成功を収めた『トワイライト~初恋~』と同シリーズ『ニュームーン』(09)、『エクリプス』(10)などヒロイン・ベラ役でトップスターの座を獲得。
 その後も、ルパート・サンダース監督作『スノーホワイト』(12)、リチャード・グラッツァー監督作『アリスのままで』(14)など順調にキャリアを積み、オリヴィエ・アサイヤス監督による『アクトレス ~女たちの舞台~』(14)では、アメリカ人女優として初めて仏セザール賞の最優秀助演女優賞に輝いた。



 2016年カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した『パーソナル・ショッパー』が5月12日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほかにて全国ロードショーとなる。この度、本作で、セレブの買い物代行人として働きながら、次第に“別人になりたい”という欲望に飲みこまれ、不可思議な出来事や思わぬ事件を招いてしまう主人公を繊細かつミステリアスに演じたクリステン・スチュワートのオフィシャル・インタビューが到着した。


『アクトレス ~女たちの舞台~』からわずか2年後に、再びオリヴィエ・アサイヤス監督作品に出演することになると予想していましたか?

 いいえ。でも、アサイヤス監督が同じ役者やスタッフを起用するのが好きなことは知っていたわ。だから、心のどこかで、また出演できることを願っていた。『アクトレス』の撮影現場ではとても気が合ったし、遅かれ早かれ、またすばらしい企画で一緒に仕事ができるだろうとは思っていた。だけど、まさかこんなにすぐとは思わなかったわ。
personalshopper 私は、監督のプロデューサーを務めるシャルル・ジリベールと仲がいいの。彼が、監督が新作の脚本に取り掛かっていることを教えてくれた。『アクトレス』のためにカンヌ国際映画祭に参加していた時だと思う。正直、あれほど結束力の強いチームと出会ったのは初めてだったし、みんなと離れたくなかったわ。お互いに支え合っていたの。私はとてもラッキーだと思う。『パーソナル・ショッパー』への出演の話をもらった時、驚きはしなかったけど、すごく興奮した。チームの一員として、また一緒に経験したいと思ったの。


アサイヤス監督は、単なる女優としてだけでなく、監督が常に描きたいと願っている現代的な若い女性像を具現化する理想の人物として、あなたを捉えているような気がします。同じように、あなたにとって、彼こそが常に求めている監督だと言えますか?

 間違いなくそうね。私たちは多くの人たちと一緒に仕事をするけれど、私と監督の間には言葉ではないコミュニケーションが成立するの。監督と女優にとって、とても望ましいことよ。あまり話さなくても、お互いを理解して、同じ関心事や似たような好奇心を共有している。アサイヤス監督と一緒に仕事をするのは本当に楽しいわ。


アサイヤス監督は、どのように本作の話を持ってきたのですか?

 私のために簡単な脚本を書いている、気に入ってもらえたらうれしいと監督は言ったわ。脚本を受け取った時は、すごく怖かった。だってシャルルや監督に向かって、この作品は私には向かないと言って断るなんて想像できないでしょ。幸い、そんな心配は全く必要なかった。読んですぐに、とても感動したの。『アクトレス』とは全然違うものだった。監督のことを知ったつもりになっていたけれど、どうしたらこのような物語が思い付くのか謎だったわ。監督にはまだまだ隠された面があることに驚いた。
 今作はすごく静観的な映画よ。監督独自の方法で、目に見えない世界を想起させることに成功している。『アクトレス』よりもさらに個人的な映画だと思う。知性ではなく、肉体的感覚に訴える人間的な作品なの。監督は理性的で、この作品中でとても私的な感情を表現した。本当にすごいわ。


モウリーンは自分が“パーソナル・ショッパー”であることに若干うんざりしながらも、タブーを犯して、キーラの服を試しに着てみることをやめられず、それを楽しんでいますよね。

 嫌いであると同時に魅了されているの。アイデンティティの危機に陥っているのよ。彼女が消費社会の浅はかさを非難するフェミニストではないところが気に入っているわ。彼女は自分の中の葛藤を抱えているの。personalshopperキャリアが形になり始めて、この世界にとても魅力を感じているのだけれど、そのことを恥じている。私も時々そう感じるし、誰しもがある程度は感じたことがあることだと思う。現代ファッションの世界で繰り広げられる物語だけど、1930年代のハリウッドでも起こり得たことね。その当時のほうがマシかどうか分からないけど。人間はいつでもキラキラ輝くものに心惹かれるものでしょ。小さな蛾のように。


本作はとても変わった方法で自由を見つけようとする若い女性の自己解放の物語でもありますね。

 そうね。私の人生で最高の瞬間はいつも悲惨な出来事の後によってくるの。トラウマを抱えるような体験の後に、心の静けさや心満たされる瞬間を得られることってよくあるでしょう? 死にそうな体験をしたら、自分が生きていることをより強く実感するものよ。映画の終わりには、たとえ探していたものを見つけられなかったとしても、モウリーンはやっと再出発することができるの。


どのような役作りをしましたか? また、あなたにとって見た目上の役作りはどれほど重要ですか?

personalshopper すごく重要よ。モウリーンが死んでしまった双子の片割れの兄弟との繋がりを探し求めているのだと観客に感じてほしかった。だから、飾り立てていない、ほとんど中性的な見た目がいいだろうと考えたの。また、彼女の容姿にはファッション業界への愛憎が反映されているから、服装はとても大事だった。映画の役作りに関して言うと、いつも脚本を一度だけ読んで、その後は見ないようにしている。毎日、現場で各シーンを発見していくの。特にこの映画のために事前に勉強しておくことはなかったわ。


(オフィシャル素材提供)


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