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トップページ > インタビュー > 『ヒマラヤ~地上8,000メートルの絆~』オフィシャル・インタビュー

『ヒマラヤ~地上8,000メートルの絆~』
オフィシャル・インタビュー

2016-06-29 更新

ファン・ジョンミン


ヒマラヤhimalayas
© 2015 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved

ファン・ジョンミン

 1970年9月1日生まれ。
 ジャンルを問わず、毎作品ごとに全く違う顔を見せてくれるファン・ジョンミン。『ベテラン』(15)、『国際市場で逢いましょう』(14)と2本の動員1000万人を超える作品を誕生させた。
 本作では強烈なカリスマとリーダーシップを持つ“オム・ホンギル”を見事に演じている。



 山岳史上最も壮絶な挑戦を行った伝説の登山家オム・ホンギルと仲間たちの軌跡を描いた『ヒマラヤ~地上8,000メートルの絆~』7月30日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネマート新宿ほか全国順次ロードショーとなる。

 韓国で『国際市場で逢いましょう』『ベテラン』と立て続けに動員1000万人を超える大ヒット作品に主演したファン・ジョンミン。確固たる意志、強靭な精神力で仲間を幾多の危機から救ってきた隊長オム・ホンギルを熱演した彼のオフィシャル・インタビューが到着した。


ファン・ジョンミンさん、とても体力がありそうに見受けられますが、体力維持のために食事には気を遣われているのですか?

 いいえ。特別なことは何もしていません。私の皮膚、赤いですよね? これ、エネルギーのせいなんです(笑)。


『ヒマラヤ』をやらなければならないと決心された契機はなんでしょうか?

 韓国の山岳映画は、ほとんどないじゃないですか? だからこそ、この映画が気になりました。また、『ダンシング・クイーン』という作品を通してイ・ソクフン監督とご一緒したこともありましたし、『ヒマラヤ』のスタッフの中にも以前にご一緒した方がたくさんいました。だから、同じメンバーで別の映画を作るということにわくわくしました。
 でも、実際に撮影に入ると、本当に大変で……。実際に8,000メートルまでは登りませんでしたが、8,000メートルに登っていくのと同じくらいの難しさがありました。山岳映画というものは簡単ではない挑戦だったと思いますし、反省もたくさんしました。みんなが「辛い」と言っていましたが、本当にそのくらい辛かったですね。


今回の撮影を通して、山についての考えが変わりましたか?

 3日かけて登らないと到着しない撮影現場に向かいながら、写真でしか見たことが無い風景と雪を見ることが出来ました。自然の前では、人間がどれほど小さな存在なのかを感じました。実際に、ヒマラヤ12座まで登頂された方々に、「一体どうして、こんな大変な山に登るんですか?」とお伺いしましたが、「ただ好きだから」という答えが返ってきました。その答えを聞いて「なぜ俳優をやるんですか?」という質問の答えと同じだと思いました。俳優という職業が大好きなためこうやって続けているのと同じ感覚だと感じました。


大変だった撮影について、感想をお聞かせください。

 最初はどのくらい大変なのか分かりませんでした。俳優、スタッフ、全員が山岳映画というジャンルに初めて挑戦したので、参考にするものがありませんでした。例えば、アクションや、ラブ・ストーリーなどはモニターを通してどのシーンが最も良いか判断材料がありますが、今回は山が舞台となっていてそのような資料がなかったのが大変でした。
himalayas そして、私だけが大変だったのではなく、みんなが大変でした。どんな映画を撮影するときも、たくさんの方に力を借りていましたが、『ヒマラヤ』の場合、力になってもらえることがありませんでした。例えば、山に登っていく間、一般のスタッフの方も自身の生存をかけていました。私たち俳優たちは本人の荷物だけを持っていけばよいですが、スタッフの方々は、重い荷物も持っていかなければならないので、もっと苦労されました。そのようなことに対しての感情が、最後の撮影の時に溢れていました。少しでも緊張を緩めてしまったら大きな事故が起こるかもしれないという状況が多かったのにも関わらず、事故もなく、終わることができたことに本当に感謝します。


撮影が終わったあと、皆の絆がより一層深まりましたか?

 そうですね。一度、戦争で共に戦ってきた戦友たちのように、絆が深まりました。他の作品でも、撮影が終わってから連絡を取ったりしますが、特に『ヒマラヤ』の同僚たちは、お互い言葉にしなくても目を見ればわかるというような絆があります。本当に感謝の気持ちでいっぱいですし、立派な人たちです。今回の撮影を共にやりきったということ自体が、素晴らしいと思います。


オム・ホンギル隊長の決心をどのように理解して受け取られましたか?

himalayas 現場では先輩として、ヒョン(お兄さんの総称)として、主人公として、非常に寂しい思いが強くなっています。以前は、スタッフたちと共に笑いしゃべりながら、楽しく過ごしていた時間が多かったですが、いつからか、皆さんが私に気を使って接するようになりました。自分が近づいて行こうとすればするほど、スタッフたちの緊張感を感じました。仕方がないことかと思いますが、そのような度に感じた寂しさは、オム・ホンギル隊長が山でリーダーとして、ひとりで背負わなければならなかった感情と近いのではないかと思いました。オム・ホンギルという方が素晴らしい人物で、ヒマラヤ14座を登頂されたという事実は知っていましたが、彼がどんな事をしたのかということは詳しく知りませんでした。撮影を通して、隊長の本心を少しずつ分かっていったと思います。


実存の人物であるオム・ホンギル隊長を演じられましたが、実際に隊長にお会いしてお話をされましたか? 制作記映像の中で、自身が率先しなければならないという考えや、負けてはいけないというリーダーとしての姿を見せてくださいましたが、どんな気持ちで演技されたのか教えてください。

 オム・ホンギル隊長を、まだ生きていらっしゃる方を演じるということには精神的な重圧がありました。単純にご本人のマネだけすればよいというわけにはいかないので……。現実に16座を達成された方ですが、私自身が実体験できるわけではありません。実際にお会いしてお話もたくさんしましたが、行動に関する部分は、オム・ホンル隊長という役を演じるにあたって、大きい部分を占めてはいませんでした。
himalayas 一番大切なことは、オム・ホンギル隊長の山に対する態度、人への接し方や精神について、という部分でした。でもそれらは、言葉で表現できるものではなく、共に過ごしてみて自然に現れるものたちであり……。でも、恥ずかしかったからなのでしょうか、そのことについてはあまりお話ししてくださいませんでした。
 でも、見方を変えるとこれは、自分をすべてさらけ出すということでもありますよね? 私はむしろ、撮影をしながら少しずつ分かっていきました。リーダーとしてチームを引張っていかなければならないという宿命を感じ、撮影をしながら生まれた想いこそ、オム・ホンギル隊長が抱かれた感情なのではないかと思いました。山が与えてくれる大きなエネルギーよりももっと重要なことは“人”であると思いました。台本を読んだ時には感じなかったことも、撮影をしながら感じるようになりました。ですから、私には非常に大きな意味のある作品になりましたし、誇らしい時間でした。そのような感情が生まれるようになってからは、オム・ホンギル隊長に近づけた気がしました。
 公開までもう少しお待ちください。ありがとうございました。


(オフィシャル素材提供)


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