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『オマールの壁』来日舞台挨拶

2016-04-16 更新

アダム・パクリ

オマールの壁omar

配給:アップリンク
角川シネマ新宿、渋谷アップリンクで公開中ほか 全国順次公開

 分離壁によって分断された街・パレスチナ自治区で生きる若者たちの無情な現実を描いた映画『オマールの壁』の公開に併せて主演俳優のアダム・パクリが来日した。

omar 本作は、第86回アカデミー賞®外国語映画賞にノミネートされ、『パラダイス・ナウ』などの鬼才ハニ・アブ・アサドが監督を務めた社会派ドラマ。分離壁で囲まれたパレスチナの今を生き抜く若者たちの日々を、切実に、サスペンスフルに描く。スタッフは全てパレスチナ人、撮影も全てパレスチナ人で行われている。

 本作の舞台は、分離壁によって分断されてしまったパレスチナの町であり、壁の両側ともにパレスチナ人の居住区である。イスラエルが現在も建設を続ける分離壁は、イスラエルとパレスチナの境界に沿って建てられているわけではなく、パレスチナ人の領土に侵入し、財産の破壊と土地の接収、及び移動の自由制限をともないながら建てられおり、国際人道法に違反するものである。

omar 初来日を果たしたアダムは「とても興奮しています。ドキドキワクワクしています」と初来日の心情を吐露。「日本の皆さんの親切さ、日本の美しさに圧倒されています」と続けた。

 アダムは、本作でひたむきに仕事をこなすパン職人でありながら、仲間たちと一緒に反イスラエルの闘士として活動するパレスチナ人青年オマール役を務めている。

 撮影のために分離壁を目の当たりにしたアダムは「撮影するために初めて見ました。壁は太陽の光を遮断しており、(その存在に)圧倒されました。いろんな感情が溢れました……」と述懐した。

omar 世界の様々な場所で公開されている本作だが「いろんな場所で、思い出深い反応をもらいました。パレスチナで始めて上映されたときには、映画が終わってスタンディング・オベーションをもらって、ちょっと感情的になりました」と語った。

 アダム・バクリは、1988年イスラエル・ヤッファ生まれのパレスチナ人で、現在ニューヨークを拠点に活動中。父親のモハマッド・バクリは俳優・ドキュメンタリストとして有名で、日本でも過去に『ジェニン・ジェニン』『あなたが去ってから』が上映された。また、兄弟のサーレフ・バクリも俳優で、『迷子の警察音楽隊』に出演している。

 占領パレスチナにおける現実を直視した感動作。パレスチナの実態を反映した本作をぜひ劇場で。


(取材・文・写真:Sachiko Fukuzumi)



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