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トップページ > インタビュー > 『ハロルドが笑う その日まで』オフィシャル・インタビュー

『ハロルドが笑う その日まで』
オフィシャル・インタビュー

2016-04-01 更新

コートニー・ハント監督


ハロルドが笑う その日までharold
© 2014 MER FILM AS All rights reserved

グンナル・ヴィケネ監督

 1966年ノルウェー生まれの監督、脚本家。
 1993年にキャリアをスタートさせ、ドキュメンタリー作品や短編映画、ミュージックビデオ、さらに100本以上のコマーシャルを制作。ノルウェー国内及び海外の賞を受賞する。
 2002年に初長編映画『Falling Sky』を監督。高く評価され、興行的にも成功を収める。2006年に監督したファミリー映画『Trigger』は、2007年ベルリン国際映画祭に正式招待される。
 2009年には長編監督第3作『VEGAS』を監督。数々の国際映画賞を受賞すると共に、サラエボ国際映画祭、タリン・ブラック・ナイトフェスティバルなど世界の映画祭にて正式上映された。さらにノルウェーのアカデミー賞と呼ばれるアマンダ賞にて、8部門にノミネートされ、脚本賞を受賞。
 『ハロルドが笑う その日まで』は監督第4作目になる。



 北欧の誇り高き小さな家具屋の店主と、世界最大の家具販売店イケアの創業者。すべてを失った男と、すべてを手に入れようとする時代の寵児。二人の出会いが、“幸せ”の化学反応を引き起こす――。現在も存命するイケアの創業者を誘拐するという仰天の物語ながら、観終わった後に明日への一歩を後押ししてくれるヒューマンドラマ『ハロルドが笑う その日まで』。この度、監督を務めるグンナル・ヴィケネのインタビューが届いた。


映画のきっかけは?

 私が敬愛するノルウェーの作家フローデ・グリッテンの短編に登場するハロルド・ルンデという人物に魅せられました。架空の敵相手に勇敢に戦い、生きるための理由と自分の存在意義を追い求める姿がドン・キホーテを想起させて実に魅力的なのです。


ノルウェーの俳優 ビョルン・サンドクヴィストを起用した理由は?

 彼は多面性のある俳優で、演技の幅が驚くほど広い。脚本を書き始める前に、ハロルドの役は彼しかいないと確信していました。また、映画と同じぐらい舞台でも活躍する彼が持ち合わせている英知と他者への寛大さを尊敬していました。


カンプラード氏に本人役で出演してもらいたいとは思いませんでしたか?

 もちろん思いました。でも86歳の老人に、凍った池に落ちるシーンを頼むことはできませんからね。


特殊効果は使用していないのですか?

 ほぼ使用していません。彼らは本当に凍った池の水の中でバタついていました。靴を履いたままね。寒さが撮影中の唯一の困難だったと言えます。撮影したスウェーデンの北部は、撮影中常に-30℃以下で予想以上に過酷でした。
 ハロルドの店は私の出身地でもあるベルゲンの近くオサネで撮影されました。実際にあるIKEAの店舗の隣です。撮影監督のシーモン・プラムステンがとてもいい仕事をしてくれました。


本作をどのように形容しますか? ロードムービーでしょうか?

 特にどのジャンルにも当てはまらないと思います。私は観客を驚かせることが好きで、慣例や垣根といったものを取り払いたいと思っています。それと同時に、根底にある意味や間というものを大切にしています。人間が好きなんです。特に、誠心誠意行っているにも関わらず、失敗したり、まったく間違った方向に進んで行ってしまうような人に弱い。彼らの姿は私を笑顔にし、時に笑わせてくれます。でも決してからかっているわけではありません。ユーモアと優しさはとても相性がいいんです。口の悪いハロルドの妻マー二ィも私は大好きです。
 私が映画のなかで老いや、老いていくことについて語るとき、それは自身の過去を遠ざけないのも大切だけれど、それ以上に新しい人に出会い、前に進み続けることこそが大切なんだということを伝えたいからです。


(オフィシャル素材提供)


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