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『ピンクとグレー』トークショーイベント

2015-12-14 更新

行定 勲監督

ピンクとグレーpinktogray

配給:アスミック・エース
2016年1月9日(土) 全国ロードショー
© 2016「ピンクとグレー」製作委員会

 芸能界の嘘とリアルを現役アイドル加藤シゲアキが描いた問題作を、初主演・中島裕翔を迎え、『GO』『世界の中心で、愛をさけぶ』の行定 勲監督が映画化した『ピンクとグレー』。この度、映画の公開を記念して行定 勲監督が、トークショーつき試写会に登壇。監督が本作に込めた想い、魅力や見どころについて熱く語った。また観客とのQ&Aも実施し、多くの質問が寄せられた。

 本作を観たばかりで会場の熱気が高まる中、行定監督が登場すると、大きな拍手で迎えられた。精力的に映画のプロモーションで全国を回っている監督、各地での作品に対する反応を聞かれると、「本当に皆さん、“驚いた”とおっしゃるんですけど、たぶんそれは、予想していた展開と違ったからなんじゃないかな。前半はよくある青春映画っぽく見えると思うんですよね、でも実はそうじゃないから」と嬉そうに振り返った。

 加藤シゲアキ原作の「ピンクとグレー」を映画化している本作。芸能界の嘘とリアルが描かれている同作について聞かれた監督は、「きれいごとばかりじゃだめだと思ったんですよね。もちろんそういうのもあっていいと思うんだけど、きれいな部分と汚い部分の両方を表現したいと思ったんです。加藤くんは本の中で、耽美的な表現も使っているけど、彼自身も経験したであろう芸能界の恨みつらみたいなものも原作には読み取れて。それを映画の中で表現できればな、と」と想いを明かした。

pinktogray また、本作の“62分後に世界を変える仕掛け”が生まれた裏話に話が及ぶと、「今回、脚本は舞台界の実力派である蓬莱竜太さんが携わっているんですが、彼の脚本は、人の痛い、いやな部分を描くのが上手いんですね。だから、美しい部分は僕自身書けるので、(人間の)嫌な部分は彼に頼もうと思っていました。それで、脚本を半分くらい書き上がった頃、できている部分は“良質な青春映画”に仕上がっていたんですがそこで筆が止まり、彼から話し合いたいと連絡が来たんですよね。でも打ち合わせの当日、蓬莱くんが40分くらい遅刻したんです。その待っている間に、ふっと(仕掛けを)ひらめいたんですね」と蓬莱さんの遅刻によって“仕掛け”が生まれるきっかけになったことが判明し、観客を驚かせた。

 出演キャストの話になり、白木蓮吾を演じた中島裕翔の印象を聞かれた監督は、「(自身の役を演じることに)たくさん試練があったと思うけど、頑張っていました。それにすごく素直で何に対してもぶつかってきてくれるからやりやすかったですね」と言い、河田大貴を演じた菅田将暉について「衝動を役に活かせるし、こっちの意図することを理解できる俳優。彼はワンテイク目の演技が本当に素晴らしくて、何をしてくるかハラハラドキドキしだんですよ。日本の映画界に必要な存在だと思う」と二人を大絶賛。

 さらに「二人が急速に仲良くなったんですよ。お互いにもたれかかって一方がギター、もう一方が鼻歌をうたったり。本当のカップルのようでしたよ(笑)。結果、映画にも二人の仲の良さが映し出されていると思います」と撮影現場での中島と菅田のラブラブっぷりを暴露し、会場からはクスクスと笑い声が聞こえてきた。

 最後に監督は、「僕自身、毎回、今にないものをと作品を作ってきました。大ヒットしたら、同じような作品が作られる。でも僕はここだ!と自分で思ったポイントで映画を作っているし、だからこそ、『ピンクとグレー』のような映画もありだと思ってほしいんですよね。お客さんにも新しい扉を開いてほしいと思います。もし今日、気に入ってくれたら声を100倍にして周りの人に広めてほしいです」と熱くメッセージを伝えた。

 普段聞くことのできない撮影裏話や、監督の作品込めた想いに真剣に耳を傾けていた観客から温かい拍手を送られ、トークショーは終了した。


<会場とのQ&A>

映画に登場する夏帆さんや柳楽優弥さんとても印象的でした。監督からご覧になって、お2人はいかがでしたか?

pinktogray行定 勲監督: 夏帆さんとはお仕事をしてみたかったんですよね。今回、彼女には映画に参加するうえで、フラストレーションなく、無防備になってほしくて。それが彼女の魅力を引き出すことにもつながると思ったんです。だから彼女に関しては、衣装あわせからこだわりました。衣装合わせを4回くらいして、自分たちが彼女に似合うと思っても、彼女自身が“自分に似合わないんじゃないかな”と思う衣装は排除していきました。夏帆さんも「こんなに衣装合わせに時間をかけてもらったことはないです」と言ってましたね。
 柳楽くんについては、直感で彼に決めていて、どうしても柳楽優弥だと思っていました。僕は彼が13歳くらいの時から知っていたけど、仕事を一緒にしたことはなかったんです。でも、彼が出演した「金閣寺」という舞台を見た時、彼の表情がすごく良くて。小さい頃から芸能界にいていろいろなことを経験して、でも今なお、役者を続けている。そんな彼だからこそできる役だと思ったんです。


原作がある作品を映画化する際、何か基準にしていることはありますか?

行定 勲監督: あまりないですね。ただ(映画化したいと)誰か強く思っている人がいるかは気にしますね。あまりやりませんが漫画が原作のものは、漫画を一度文章に起こしてみて、余白や自分が訴えたいことが重なったらやろうと思います。でも、もしやるなら、漫画のファンから文句を言われる覚悟を持たなければなりませんが(笑)。


監督が考える映画のタイトルにもある“ピンク”と“グレー”とは?

行定 勲監督: 映画の中で、1人は栄光をつかんだように見える人間、もう1人は堕ちていくように見える人間ですよね。だから多くの人は対立し合っていると感じるかもしれませんが、僕はそうは思っていなくて。ピンクとグレーという色は、対立しているのではなくて組み合わせると実はすごく相性が良いんです。2組で1つの美しさがある。だから映画では、いかに絡み合わせるかだけを考えていました。


映画『ピンクとグレー』


 【ストーリー】大人気スター俳優・白木蓮吾が、突然、死んだ。
 第一発見者は幼い頃からの親友・河田大貴。
 蓮吾に何が起きたのか?
 動揺する大貴は、6通の遺書を手にする。
 遺書に導かれ、蓮吾の短い人生を綴った伝記を発表した大貴は、一躍時の人となり、憧れていたスターの地位を手に入れる。
 初めてのキャッチボール、バンドを組んで歌ったこと、幼馴染のサリーをとりあった初恋……。いつも一緒で、いつも蓮吾が一歩先を進んでいた――。輝かしい青春の思い出と、蓮吾を失った喪失感にもがきながらも、その死によって与えられた偽りの名声に苦しむ大貴は、次第に自分を見失っていく。
 なぜ、蓮吾は死を選んだのか? なにが、誰が、彼を追い詰めたのか?
 蓮吾の影を追い続ける大貴がたどり着いた“蓮吾の死の真実”とは――。

 芸能界の嘘とリアルを現役アイドル加藤シゲアキが描いた問題作を、『GO』『世界の中心で愛をさけぶ』の行定 勲が、映画初出演・中島裕翔を抜擢し、映画化。
幕 開けから62分後の衝撃。ピンクからグレーに世界が変わる“ある仕掛け”に、あなたは心奪われる――。

■監督:行定 勲
■原作:加藤シゲアキ「ピンクとグレー」(角川文庫)
■脚本:蓬莱竜太・行定 勲
■音楽:半野善弘
■主題歌:ASIAN KUNG-FU GENERATION
■出演:中島裕翔、菅田将暉、夏帆、岸井ゆきの、宮崎美子、柳楽優弥ほか

配給:アスミック・エース
  2016年1月9日(土) 全国ロードショー

 © 2016「ピンクとグレー」製作委員会

 公式サイトhttp://pinktogray.com (外部サイト)


(オフィシャル素材提供)



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