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『天空の蜂』完成報告会見

2015-06-24 更新

江口洋介、本木雅弘、仲間由紀恵、綾野 剛、堤 幸彦監督

天空の蜂tenkunohachi

配給:松竹
9月12日(土) 全国ロードショー
© 2015「天空の蜂」製作委員会

 東野圭吾最大の勝負作を「20世紀少年」シリーズなど様々な作品を手がけてきた堤監督がメガホンをとり、完全映画化! サスペンス・アクション超大作『天空の蜂』の完成報告会見が開催され、主演の江口洋介をはじめ、本木雅弘・仲間由紀恵・綾野 剛・堤 幸彦監督が登壇した。また、鬼気迫る本編冒頭13分の映像が上映された後、出演への決意や、本作に込める想いをそれぞれ語った。


MC: それでは、監督、キャストの皆さま、ご挨拶をお願いいたします。

江口洋介: とても危機感のある映画に仕上がりました。冒頭13分をご覧いただきましたが、これから面白くなるところです。最高の作品が出来上がりましたので、ぜひご覧いただければと思います。

本木雅弘: 驚きに満ちている作品です。予言の書である原作が600ページにも及ぶ内容であるにもかかわらず、2時間にまとめ上げた脚本家・楠野さんの凄さ。そして、難しい題材でありながら、しっかりとエンターテイメントに仕上げている堤監督、CGチームの努力の素晴らしさ、全てが合わさっています! また、仲間さんの独身時代、最後の相手を演じさせていただきました(笑)。ぜひ多くの方々に観ていただかなくてはならない作品だと思っております。

仲間由紀恵: 実は3日程の撮影だったので、この場に立たせていただいていいのか心配ではありましたが、もっと短い方(綾野 剛)がいらっしゃいました(笑)。本当に一人でも多くの方にご覧いただきたいと思っています。

綾野 剛: この日を迎えられて光栄です。この作品に参加できて、誇りに思っています。少しでも皆様に届けられるよう精一杯努めたいと思います。

堤 幸彦監督: 本当にキャスト・スタッフが全力で観たことのない作品を作ろうと一丸となって取り組みました。原作を拝見した時、未来への先見の明に驚きましたが、本作も息の詰まるような仕上がりになっております!


MC: ありがとうございます。それでは、これより質疑応答に移りますが、その前に原作者である東野圭吾先生より、映画をご覧になってのコメントが届いておりますので、読ませていただきます。

原作者・東野圭吾のコメント: 映画化など絶対に不可能だと思っておりましたが、執筆中に思い描いた以上の映像に圧倒されました。監督や俳優の皆さん、そのほか多くの方々の熱い思いが伝わってくる、骨太の素晴らしい映画だと思います。私自身の血も、この小説に取り組んでいた20年前のように騒ぎました。きっと多くの人々の心を揺さぶることだと思います。


MC: 堤監督、ご自身でも「少しびっくりするような仕上がりになった」とコメントされていますが、改めてどのような想いで、本作に挑まれたのでしょうか。

堤 幸彦監督: テロという現代の脅威だったり、3.11を通して生で危機感を感じた中、どのようにこの題材と関わるか。そして、親子の作品でもあるので、その想いを映画的にどう語るか。日本で題材にすべき作品ですし、いろんなテーマが詰まっています。自分だったらどんな立場でいるか、ぜひ考えてほしいです。


MC: また、完成した映画をご覧になって、手応えはいかがでしたか?

堤 幸彦監督: 自分で言うのもなんですが、本当にビックリしました。この凄さはぜひ劇場で体感していただきたい。特に音と、音楽はこだわっています。ビッグBの音は生き物のようにとリクエストしているので迫力が凄まじいですし、音楽は作曲家のリチャード・プリンさんがハリウッド映画のような仕上がりにしてくださいました。ぜひその辺もお楽しみください。


MC: 本作では、8時間に懸ける男たちの熱いドラマやアクションシーンとともに、わが子を救おうとする父と子のドラマも非常に印象的でした。同時に、今の日本人にとって非常に深いテーマ性も持ち合わせている作品だと思います。江口さんはどのような思いや覚悟で、ご出演を決意されたのでしょうか?

江口洋介: まず原作を拝見させていただいたのですが、恐怖をリアルに感じました。8時間の中でエンターテイメントに仕上がっていますが、子供から大人まで伝わる、感動作に仕上がっていると思います。“蜂に刺される”と、本木さん演じる三島のセリフにもありますが、沈黙する群衆になってはいけないのだと思い、何か形で残したいと参加を決めました。


MC: 本木さんは、本作のご出演を前に東野圭吾さんの原作をお読みになって、この小説が既に20年も前に書かれていたことに大変驚かれたと伺いました。実際にご出演されるにあたって、どのような想いで三島役に臨まれたのでしょうか?

本木雅弘: 頭の中では原作と脚本がうまく混ざっていますが、緊迫感であったり、人間が作り出してしまった怪物“ビッグB”であったり、意思がみえない仮面をつけた沈黙する群衆など……この作品にはたくさんのものが詰まっていました。自分自身も3.11のような災害を超えて、価値観を再構築しなくてはならなかった時、胸に歯がゆさであったり、恥ずかしさだったり、自分自身も沈黙する群衆の一人だったのではないかと感じ、そのメッセージ性に引き込まれました。原作者・東野さんもおっしゃっているように、事件の真相がどうかよりも、これから未来がどうなっていくのかを描いています。三島の憤り、矛盾を演じられるよう頑張りました。


MC: 仲間さんは「トリック」シリーズから15年に渡って監督とご一緒されています。今回は全く違う役どころで、事件解決の鍵を握る重要な人物を演じられましたが、役作りにあたって、監督とはどんなお話をされたのでしょうか?

仲間由紀恵: 地味で影のある女性なので、台本を読みながら監督と役作りをしました。本木さん演じる三島との、ホテルのシーンは演出がとても大人の雰囲気で素敵です。トリックのような陽気さはないですが……(笑)。このような役を演じさせていただき光栄です。


MC: 綾野さんは今回が初めての堤組となりましたが、堤監督とご一緒されての印象や、また巨大ヘリを奪う“テロの実行犯”という難しい役どころを演じられてみて、いかがでしたでしょうか?

綾野 剛: 念願でしたから、最高の現場でした。パワー以上に、俳優への信頼だったり、ただのライブ感ではなく、人と人を繋ぎ、記憶を記録していく演出が素晴らしかったです。

堤 幸彦監督: 普段、こんなに人前で褒められることがなくてドキドキしていますが、少ししか出演シーンがない中で、ステレオタイプの犯人ではなく、表現や発露を綾野さんは瞬発的な力で、凝縮して、出しきってくれました。


MC: 江口さん、本木さんは本作が意外にも初共演ということですが、劇中では緊迫感のあるお二人の対峙や、光と影、動と静のような対照的なバディ感がとても印象的でした。今回初共演されて、いかがでしたでしょうか? また、現場での印象深い思い出などありましたらお聞かせください。

江口洋介: 現場ではその場の感じ方でやらせていただきました。男同士でぶつかり、徐々にブロックを積み上げていくような感覚で、よいパートナーでした。

本木雅弘: 実は、江口さんとは少ししか年齢が離れていないんですよ。今年で50歳になるんですが……。

江口洋介&綾野 剛: えッ…50歳ですか!?

本木雅弘: そうなんですよ(笑)。なので、作品の中での湯原と三島の対照の仕方がリンクしていました。家族との関係で後悔して、問題に立ち向かっていく姿と、同じく家族との問題をある意味陰湿な、異なった方法で消化していく男を演じる私。あたり役だったと思います。また、アクション・シーンもあったのですが、40歳後半になると息が上がってしまって……あとこういうシーンは2、3年かなと思ってしまいました(笑)。なので、全身をフルに使って、タックを組めた、充実感のある共演でした。


お二人とも家族を持つ父親を演じられましたが、親子のドラマには感動しました。ご自身も子を持つ父親として、この役柄をどのように演じられましたでしょうか?

江口洋介: 自分が何を伝えればいいのか、生き方を映画の中で見せたいなと。内側の部分をしっかりと演じたいと思いました。

本木雅弘: いい父親になるのは難しいと思いました。男性はどうしても仕事を優先してしまうので、子供にいい背中をみせたいと思っても、現実的には難しいです。私もダメお父さんなところもあります。そう言えば、渋谷が大雨で冠水した時、江口さんが撮影の合間に素早く業者に電話して、家族に支持を出していたのを見て、やはり元サーファーは違うなと……(笑)。


先程も独身最後の三島さんとの共演があったとお話がありましたが、本木さんとの共演はいかがでしたでしょうか?

仲間由紀恵: ワン・シーンでしたが、本木さんの役に対する想いや、気持ちを読み取ろうとする姿を見ることができて、幸せでしたし、いい時間を過ごすことができました。


こういう作品を今、送り出す意味についてどうお考えでしょうか?

江口洋介: 時代を感じる作品にしたいと思いました。嘘の中にある真実など、様々な内容が詰まっていますが、このように形になったのは嬉しいです。

tenkunohachi本木雅弘: この作品で語られていることは、地球で生きていく上で、非常に大切なことだと思いました。大人は小説や本で知ることができますが、未来を担う子供たちに伝えるためにこの作品は最適だと思います。ある種の怪獣映画と、少年少女が観て、その裏にあるテーマを知ることができたらと、ぜひ子供たちにも観て欲しい作品です。

仲間由紀恵: 私自身も仮面をかぶった一人だったのではないかと感じました。これから先、生きていくために重大なテーマです。たくさんの人々に観ていただければと思います。

綾野 剛: 僕は肯定か、否定かではなく、『天空の蜂』を生きていく中で大切なことを感じました。自分自身がどう生活していくのか、人が人であるために本質的に向き合いたいと、単純かもしれないですが、こういった場で人々に向き合うことを大切にしていきたいです。改めて、この作品に参加できて心から誇りに思っています。

堤 幸彦監督: “蜂に刺される”ってなんだろうと……人間というのは、社会、家族、地域だったり、集団の中で過ごすと何も考えず、考えることを放棄してしまう。そのことに対して、この犯人は警告をしています。正しいやり方ではないが、皆さんもどう感じるか、ご覧になったいただきたいです。


(オフィシャル素材提供)



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