インタビュー・記者会見等、映画の“いま”をリポート!

Cinema Factory

Cinema Flash




広告募集中

このサイトをご覧になるには、Windows Media Playerが必要です。
Windows Madia Player ダウンロード
Windows Media Playerをダウンロードする

インタビュー

トップページ > インタビュー > 『私の少女』オフィシャル・インタビュー

『私の少女』オフィシャル・インタビュー

2015-04-25 更新

ぺ・ドゥナ&キム・セロン


私の少女mygirl
© 2014 MovieCOLLAGE and PINEHOUSE FILM, ALL RIGHTS RESERVED

ぺ・ドゥナ

 1979年10月11日生まれ。
 2000年、ポン・ジュノ監督の『ほえる犬は噛まない』で青龍映画賞最優秀新人女優賞を受賞。その後、『子猫をお願い』(01/チョン・ジェウン監督)、『復讐者に憐れみを』(02/パク・チャヌク監督)、『春の日のクマは好きですか?』(03/ヨン・イ監督)などに出演。カンヌ国際映画祭の監督週間に出品された『グエムル-漢江の怪物-』(06/ボン・ジュノ監督)は韓国国内で歴代動員記録を塗り替える大ヒットとなった。数多くのドラマにも出演し、国民的人気女優となる。
 日本映画『リンダ リンダ リンダ』(05/山下敦弘監督)や『空気人形』(09/是枝裕和監督)でも主役を演じ、カンヌ国際映画祭ある視点部門に出品された『空気人形』では、日本アカデミー賞優秀主演女優賞にも輝いた。また日本のCMにも出演するなど親日家としても知られている。
 2012年ウォシャウスキー姉弟&トム・ティクヴァ監督作品『クラウド アトラス』でハリウッドデビューを飾り、2015年公開予定の『ジュピター』ではウォシャウスキー姉弟と再タッグを組んでいる。他に北朝鮮の女子卓球選手を演じた『ハナ~奇跡の46日間~』(12/ムン・ヒョンソン監督)などがある。


キム・セロン

 2000年7月31日生まれ
 韓国・フランス合作の『冬の小鳥』(09/ウニー・ルコント監督)でデビュー。カンヌ国際映画祭に特別招待され、国際的に高い評価を受ける。
 また2010年『アジョシ』(10/イ・ジョンボム監督)では大スターであるウォンビンと共演し「大韓民国映画大賞」新人女優賞を最年少で受賞。その後、「私の心が聞こえる?」などドラマでも活躍している。
 本作では難しい役を体当たりで演じ、青龍映画祭で新人女優賞賞を受賞した。


 ハリウッド作品『クラウド アトラス』や日本映画『空気人形』のぺ・ドゥナと、『アジョシ』『冬の小鳥』のキム・セロンが主演、『オアシス』『ポエトリー アグネスの詩』のイ・チャンドン監督がプロデューサーを努めた『私の少女』。カンヌ国際映画祭「ある視点」部門、東京フィルメックスのコンペティション部門で上映され、観客やマスコミから絶賛され話題となった本作が、5月1日(金)よりユーロスペース、新宿武蔵野館他にて全国順次公開となる。
 監督は本作で鮮烈な長編デビューを飾った韓国映画界の新星チョン・ジュリ。女性監督ならではのきめ細やかな描写でリアルに物語を紡ぎだし、社会の闇を緊張感ある演出で浮き彫りにしている。イ・チャンドン監督が惚れ込んだオリジナルの脚本は、小さな村を舞台に、女性警察官と少女との出会いを、暴力、セクシャルマイノリティ、外国人の不法就労問題など様々な社会問題を交えて力強く描ききる“希望の物語”だ。
 この度、本作主演を務めたぺ・ドゥナ&キム・セロンのインタビューが到着した。


<ぺ・ドゥナ インタビュー>

シナリオを読んで5分で出演を決めたそうですが、シナリオのどんなところに魅力を感じたのですか?

 私は本を読んだりする時もそうなんですが、本の序章、初めの一行が人の心を掴むと思うんです。このシナリオも最初の一行、二行を読んだだけで監督の芸術的作家的な趣向が感じられてすごく素敵だと思いました。とても良い印象を抱きながらシナリオを読んだのです。静謐でありながらも、とても破格なシナリオでした。この作品に惚れこみました。シナリオを受け取った時は他の映画の撮影で外国にいたのですが、読んで本当に5分でメッセージを送りました。「私にぜひやらせてください」と。それから、この映画にとても惹かれた理由の一つは、私自身『クラウド アトラス』や『ジュピター』とは全く違う、地に足のついた人間の役をやりたかったということがあります。そういうこともあって、このシナリオが私の心にすごく響いたことを覚えています。


役作りのために準備したこと、どんなところに重点を置いて演技をしましたか?

 まず、俳優が作品に入る時は、キャラクターのバックグラウンドについて調査をします。今回は警察官の役だったのですが、監督のお友達の中で実際に女性警察官の方がいて、ソウルのある町の派出所の所長なんです。私が演じるヨンナムも派出所の所長だったので、その方の派出所に見学に行っていろいろヒアリングしたりもしました。それ以外は私自身の姿を役に込めて演技をした気がしますね。


ヨンナムが考えるドヒはどんな子供だと思いますか?

 ドヒは母親に捨てられたり、家では虐待を受けていて愛を求めている子供なのだという感じがします。そしてヨンナムもまたドヒを通じて成長したと思います。ある意味、ヨンナムにとってはドヒが女神のような存在だと言えるのではないでしょうか。


キム・セロンとの共演はいかがでしたか?

 とても楽しかったです。セロンはまだ若い子役でありながらもとてもプロフェッショナルです。子供とは思えないくらい大人っぽいですし、もしかすると私のほうが子供っぽいかもしれません(笑)。撮影中は彼女の演技の上手さに何度も驚かされました。


ソン・セビョクとの共演はいかがでしたか?

 セビョクさんはもともととても尊敬している俳優さんでした。ソン・セビョクとヨンハというキャラクターは全く違うのに、どうやったらあんな自然に役に入って演技ができるのだろうと思いました。カメラの後ろから見ていても本当に驚きました。「私もあんなふうに演技ができるようになりたい」と思いましたね。共演できて本当に光栄でしたし、それほど好きな俳優さんです。


記憶に残っているシーンは?

 正直、すべてのシーンが記憶に残っています。ドヒの祖母が海で亡くなるシーンは印象的でした。その時、私はソン・セビョクさんの演技が本当に怖かったんです(笑)。それから、ドヒとは感情を交感するシーンがたくさんありました。本当にセロンがドヒになりきって私を見て演技をするので、その本気を実際に感じました。


撮影中のエピソードをお聞かせください。

mygirl 金鰲島(クモド)という島は、船に乗っていかないといけない島で、午後5時半には船が終わってしまうので島の外へは出られません。ホテルもないところなので、スタッフと一緒に部屋を使って民泊していました。撮影中は島に民泊しながら毎日同じメンバーで一緒にいたこともあって、良い意味で俳優もスタッフも仕事をしているという感じはなかったんです。それがとても力になったのは、部屋も一緒に使って、毎日一緒にご飯を食べて寝て、撮影して……という具合なので、撮影中も自然にヨンナムになれたことでした。そして金鰲島では、韓国にこんな美しい海があるのかと驚きました。
 この映画は6週間で撮り終えたのですが、徹夜をしながら撮影したことがとても印象的です。何しろ34時間連続撮影という、私の15年間の俳優人生で最長記録を出したんです(笑)。最後、浴室でのシーンだったのですが私は裸で浴室に15時間くらいいて、体中にアレルギーがでたことを思い出しました。34時間目をあけたまま撮影できるんだと自分でも驚きました(笑)。


チョン・ジュリ監督との仕事はいかがでしたか?

 チョン・ジュリ監督は本当に物静かで怒らない監督です。私がポン・ジュノ監督と仕事をした時も本当に怒らない監督だなぁと思っていましたが、チョン・ジュリ監督はそれ以上です(笑)。まさにこの映画のシナリオのような方です。とてもやりやすかったですし、私たちを楽にしてくださいました。監督との仕事はとても楽しかったですね。


『私の少女』は女優ぺ・ドゥナにとってどんな作品ですか?

 この作品は私に初心を思い出させてくれた作品です。そして改めて韓国映画が好きになりました。誤解があるといけないのですが、それまで外国の映画が良かったと言っているわけではなくて、やはりこの仕事をしていると時には失望したり、傷ついたりもします。この作品はそんな私の治癒になった作品とも言えます。スタッフたちに愛されながら争うこともなく、素敵な共演者とスタッフ、監督と仕事ができて、作品を作っていく過程を心から楽しめて、本当に幸せでした。


これから映画を観る観客へ一言お願いいたします。

 初めにこの作品のシナリオを読んだ時、すごくドキドキしました。そして自分以外のキャスティングを聞いた時、本当に嬉しかったです。現場ですごく良い気をもらいながら、みんなでベストを尽くして良い作品を作ろうと努力しました。期待に違わない良い作品に仕上がっていると信じていますし、私たちの情熱を観客の皆さんも受け入れてくれると信じています。


<キム・セロン インタビュー>

キャラクターづくりについてお聞かせください。

 まず、ドヒは感情の起伏がとても激しく、難しい子供だと思いました。ドヒの行動は私にとっても理解が難しかったので、しっかりとドヒの立場を把握しようと努力しました。
 それから、ドヒは踊ることが好きなのですが、撮影のために踊りも少し習いました。


ドヒはとても難しいキャラクターだったと思いますが、どんなところに重点を置いて演技をしましたか?

 先ほどもお話しましたが、ドヒがとても難しい子供なので、まずドヒの視線から物事を見る努力をしました。


セロンさんが考えるドヒはどんな子供ですか?

 ドヒはとても難しい子供ですね……。考えていることもそうですし、育った環境もそうです。


ペ・ドゥナとの共演はいかがでしたか?

 ドゥナさんは今でもとてもよく面倒を見てくださるのですが、撮影の時も自分のシーンでなくても私の撮影を見に来てくれて、ヨンナムとドヒの感情を合わせてくれました。現場でも本当にたくさん面倒見てくださいました。


ソン・セビョクとの共演はいかがでしたか?

 セビョクさんは役柄と違って実際はとてもユーモラスで面白い方です。撮影が徹夜になって疲れている時などに、隣に来てよく笑わせてくれました。


記憶に残っているシーンは?

 後半のほうで埠頭で踊るシーンです。あのシーンを撮った時が一番記憶に残っています。


『私の少女』は女優キム・セロンにとってどんな作品ですか?

 これまでに経験したことのない役柄でしたし、今後他の作品をやる時にもこの経験は生かされるのではないかと思います。


これから映画を観る観客へ一言お願いいたしま。す

mygirl 『私の少女』、一生懸命にそして美しく撮影しました。公開されたらぜひ多くの人に観に来ていただければと思います。そして、いい映画、美しい映画として皆さんの記憶にいつまでも残る映画になれば嬉しいです。


(オフィシャル素材提供)


関連記事

Page Top