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作品紹介

トップページ > 作品紹介 アンナプルナ南壁 7,400mの男たち

2014-09-25 更新

原題:Pura vida - The Ridge
アンナプルナ南壁 7,400mの男たちtheridge
© 2012 Arena Comunicacion SL.

イントロダクション

 “キラー・マウンテン(死の山)”と呼ばれるアンナプルナ。世界で最も危険な山として知られ、登山者の5人に2人が命を落としているという。特にアンナプルナ南壁は、世界で最も危険なルートと言われ、山頂まで8,000mの道程の中、標高7,500m地点で7キロも続く尾根を横断しなければならない。

 2008年5月、スペインのベテラン登山家イナキ・オチョア・デ・オルツァは、頂上に向かう途上で高山病に襲われるという危機的な状況に陥り、同行者のホリアがSOSを発した。その報を受けた世界10ヵ国の12人の登山家たちは、自らの死をも覚悟するほどの危険な場所への救出活動に出向いた。2013年10月にアンナプルナ南壁単独登頂に成功したスイスの登山家ウーリー・ステックは、自らの登山プランを断念してまで参加した。ほかにも2014年ピオレドール賞審査員に選ばれたロシアの登山家デニス・ウルブコ、さらには2013年5月にエベレストで亡くなった、ロシアを代表する登山家アレクセイ・ボロトフなど、数多くの世界的に有名な登山家たちが躊躇なくアンナプルナへ向かったのだ。

theridge それから数年後、カメラは、この救出活動に参加した12人を世界各国に訪ねる旅に出て、当時の貴重な映像を織り交ぜながら、イナキの救出活動を振り返った。彼らの言葉には、山に命を預ける登山家たちのゆるぎなき信念とともに、人間の尊厳や生きることについての心を揺さぶる力強い言葉の数々があふれていた! この広い地球に生きる我々にとって、本当に大切なものは何なのか? この映画を観た全ての人に、彼らの言葉から勇気や希望を感じとってほしい。

 「誰かの身に何かが起きれば、ただ救うことしか考えられない。他の選択肢は存在しないんだ」その強靭なスピリットに、登山界のアカデミー賞と言われるピオレドール賞が授与された。2009年、この世紀の救出活動に参加した死を畏れぬ勇気ある登山家たち<ウーリー・ステック、ホリア・コリバサヌ、デニス・ウルブコ、アレクセイ・ボロトフ、ドン・ボウイ>に対して、ピオレドール賞“登山家の精神賞”が与えられたが、この賞は、命を賭して救出活動に従事した登山家への勇気を称えた賞であり、2006年に創設されて以降現在まで、この賞を与えられたのはこのアンナプルナ南壁の救出活動のみである。生死の境をさまようこともある登山界の人々にとっても、彼らの精神がどれだけ重要なものであったかが伺われる受賞となった。

ストーリー

 2008年5月、スペインのベテラン登山家イナキ・オチョア・デ・オルツァは、登山ルートの中で最も難関と言われているアンナプルナ南壁から頂上にアタックするため、7,400m地点のキャンプ4にいた。同行者はホリア・コリバサヌとアレクセイ・ボロトフ。天候はおおむね良好で、キャンプ5を超えて頂上へ向かうための準備は万端整えられていた。

 その途上で、ホリアがイナキの様子がおかしいことに気がついた。イナキは、渡した携帯電話を受け取らずに、わけの分からないことを話し始めたのだ。明らかに彼が高山病にかかってしまったことが分かった。

theridge ──緊急事態だ。ホリアは、すぐに電話でイナキが危険な状態であることを連絡し始めた。スイスの登山家ウーリー・ステックは、夕食後にこの報を受け、夜の9時に救助に向けて出発した。イナキの恋人であるナンシーは、ベースキャンプでこの報を聞き、不安にとりつかれ、登山ツアー会社社長のニヌ・マルに連絡した。彼はベースキャンプに向けて救援物資をヘリで運ぶことを決断した。山岳救助のスペシャリスト、セルゲイ・ボゴモロフと軍の登山学校教官のデニス・ウルブコは、カトマンズで早朝に落ち合いすぐさま救助に向かうため出発した。

  ホリアはイナキとキャンプ4に留まることとし、食糧や水も少ない状況のため、頂上から下山して体調が万全ではないアレクセイは、東稜をたどってベースキャンプに向けて下山することになった。

 山岳救助隊メンバーのドン・ボウイは、ポカラのネットカフェで両親へのメールを送る際にこの窮状を知り、すぐさま救助に同行する旨のメール送り、ポカラからヘリに乗り込んだ。地質学者ミフネア・ラドゥレスクは、マカルーから戻ったばかりで体が高度に順応していることから、写真家アレックス・ガヴァン、医師のロベルト・シムチャクとともに カトマンズを出発した。彼らを乗せたロシアのヘリは、岩間や谷間すれすれを飛行し、霧でかすむベースキャンプの200m下まで行くことができたが、悪天候のため全員を下すことは断念し、ドンとデニスだけを下ろし、残りのメンバーは翌日にベースキャンプに到着した。

 ──こうして登山者の5人に2人が死ぬという最も危険度の高いアンナプルナ峰の南壁に、勇気ある登山家たちが、一人の男を救うため自らの命を顧みず立ち向かうことになったのだ……。

 映画は、それから数年後に彼らの元を訪ね歩き、前代未聞の救出劇の真実を知ることになる──。


(2012年、スペイン、上映時間:81分)

キャスト&スタッフ

監督:パブロ・イラブ、ミゲルチョ・モリナ
出演:イナキ・オチョア・デ・オルツァ、ウーリー・ステック、ホリア・コリバサヌ、デニス・ウルブコ、アレクセイ・ボロトフ、ドン・ボウイほか

配給
ドマ
9月27日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー

オフィシャルサイト
http://7400-movie.com

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